渡辺さんから被害状況を聞く県農林水産部長たち
今月2、3日の降ヒョウによる被害は須賀川市や鏡石町で5億円を超すと予想されており、県の小柴宏幸農林水産部長、大橋金光須賀川農業普及所長ら8人は10日、被害農家を視察し、状況を調査した。
これまでに確認された降ヒョウ被害は、須賀川がナシ、リンゴ、モモ、ブドウなど果樹とキュウリ、インゲン、ナス、サヤエンドウなど野菜約157㌶でおよそ4億1000万円、鏡石はリンゴ、ナシ、モモ、キュウリなど約46㌶で1億円超の被害が予想されている。
視察を受けた鏡石町のワタナベフルーツファーム・渡辺りんご園の渡辺定之さん(45)はリンゴ180㌃とモモ140㌃を生産しているが、8~9割がヒョウ被害を受けている。
渡辺さんは「植え替えることも出来ないし、販売も難しい」と話す。
同行した遠藤栄作町長は「町としても支援を検討している」と述べ、小柴農林水産部長らは「被害状況を調査し、被害面積や農産物の被害額もまとめ、さらなる技術支援など農家の意欲が減退しないように支援策や技術支援を検討していく」と、強く取り組む考えを示していた。
同日は須賀川市和田の荻野俊司さんの日本ナシ150㌃、ブドウ80㌃、モモ10㌃の園地と、雨田の関根功さんのキュウリ25㌃のほ場の3カ所の現地調査を行い、被害状況を把握した。
被害はさらに増える可能性があり、市や県でも防除対策、肥料や農薬購入費の補助などの支援策を検討している。