特撮の街須賀川に傑作集結 「全国自主怪獣映画選手権」田口監督、学生時代のエピソードなど語る

イベント文化特撮須賀川市

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    学生時代の映画撮影の思い出を語る田口監督
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    設置されたミニチュアに興味津々の来場者
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    トークショーと映画上映を楽しんだ来場者

 特撮の街・須賀川初上陸の「全国自主怪獣映画選手権―須賀川傑作選」は18日、大人から子どもまで市内外の特撮ファンが集まってtetteで開催され、主催の田口清隆監督が学生時代に撮影した名作や監督厳選の自主怪獣映画7作品を上映した。
 ウルトラマンZなど多くの特撮作品を監督し、特撮アーカイブセンターで開講中の「すかがわ特撮塾」で講師を務める田口監督が、平成26年から若手特撮クリエーターを育てるべく主催し、幅広い年代のアマチュア監督が撮影した作品を毎年、全国各地を会場にコンテスト形式で紹介してきた。
 過去の参加監督は現在、ウルトラマンやスーパー戦隊シリーズなど現代特撮制作現場で活躍している。
 今回は特撮の街・須賀川を会場に、初めての選手権を開き、特撮を文化として後世に伝える活動に弾みをつけるべく企画した。
 冒頭で橋本克也市長があいさつし、「いずれこの須賀川の地からプロを目指す人材が育つよう、『特撮塾』を毎年実施していきたい」と述べた。
 午前の部は田口監督とともに特撮塾で講師を務める映画メイキングディレクターの島崎淳さんによるトークショーと上映会を開き、「怪獣少年が映画監督になるまで」のテーマで、監督が学生時代に撮影した「ウルトラQ」シリーズや未完の超大作「バギラス」予告編、友人が怪獣役を熱演した「フトンギラス」などを紹介した。
 田口監督はゴジラをこよなく愛し、学生時代は自宅で友人と自主怪獣映画の撮影にいそしんでいたエピソードを明かした。
 当時の思い出を振り返りながら「(私のなかには)円谷(英二)監督の因子がばりばり入っていた」と笑いを交えながら語り、いつから怪獣を好きになったのか分からないと会場の笑いを誘っていた。
 午後の部は須賀川傑作選と題して、過去の選手権から田口監督が選抜した「ビビッドマン∨」、「惨殺怪獣バリギュラ―」、「海鳴りのとき」のほか、昨年11月にながぬまラボで特撮シーンを撮影した「温泉防衛バスダイバー」と「ガンキリュウ 超特報」も上映した。
 上映作品を監督した岩村高志さん、井上森人さん、名久井晨さん、佐藤高成さんらによる各作品の解説などのほか、ながぬまラボでの特撮合宿報告もあった。
 現在開講中の「特撮塾」受講者も上映作品を楽しみ、塾生と田口監督らが制作中の怪獣着ぐるみもお披露目された。
 会場外の光の広場には特撮ミニチュアの街並み2セットが用意され、子どもから大人まで巨大怪獣気分で記念撮影を楽しむ姿も見られた。

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