名称変え伝統と志は続く 「須高新聞」から「創英新聞」へ 新聞部7人が奮闘

教育文化須賀川市

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    伝統をつなぐ新聞部の7人
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    発行した創英新聞第2号

 伝統の「須高新聞」を発行していた須賀川創英館高の新聞部は新たに「創英新聞」を発行し、生徒ならではの視点で学校行事や季節の話題などを紹介している。旧新聞部から継続する3年生4人に加え、4月から1年生3人が入部し、7人でカメラやペンを手に、伝統と志を受け継いだ取材活動に取り組む。
 須賀川高新聞部の歴史は古く、不定期発行ながら「須高新聞」を今年3月まで216号を発行した。
 最終号を担った部員4人はそのまま須賀川創英館高の新聞部として4月に再スタートした。1年生の新入部員3人が加わったことについて、鈴木遥菜部長らは「自分たちで伝統が終わってしまわないか不安だったので、本当にうれしかったです」と満面の笑顔で語る。
 7人は教職員の紹介文を掲載する創刊号を5月に発行した。新聞名が変わったことで題字のデザインなども見直しを迫られ、何度も話し合ったという。一方で、題字を飾る牡丹のイラストは、伝統としてそのまま活かすことにした。
 内容的に例年を踏襲した創刊号に続き、部員の独自性を全面に押し出した2号を今月20日にA3判用紙両面刷りで発行し、全校生徒に配布した。
 今年は新入生だけでなく、旧長沼高から新しく通うことになった生徒もいるため、1面は購買部の紹介特集を組んだ。
 弁当や菓子・惣菜パンの値段表、昼食の事前注文やジャージの予約方法などを掲載し、全生徒が学校生活に馴染めるよう願いを込めた。
 また2面には七夕の由来や「七つ飾り」、短冊の「五色」の意味など紹介したほか、有意義な夏休みの過ごし方、祭りでみられる屋台の人気商品紹介などを載せた。
 さらに「須高新聞」で担当部員が独自の視点で執筆していたコラム「旭陵の詩」は伝統として受け継ぎたいと考え、「創英の詩」と名称を変えながら掲載した。
 今回は企画会議を始動させた3月に発生した県沖地震を念頭に、身近でできる防災情報を伝えたいと、首相官邸や須賀川市の防災ホームページを参考にしながらまとめた。
 次号は10月頃、3年ぶりの公開文化祭を前に、準備風景の紹介やテーマ等の発案者インタビュー記事などを通し、文化祭の盛り上がりに一役買いたい考えだ。
 名前を変えながらも、生徒の視点で学校生活を紹介し、歴史を綴っていく伝統の新聞部のさらなる活躍に今後も注目したい。
 なお「創英新聞」は同窓会総会などでも配布する予定だが、残部がある限り希望者に譲ることができるという。
 問い合わせは同校(℡ 0248-75-3325 )まで。