本町屋台の風呂敷を橋本市長に寄贈
須賀川市本町町内会は日大工学部の協力を得て半世紀ぶりに再建した「本町屋台」の市有形民俗文化財指定を祝い、記念風呂敷(90㌢四方)を100枚製作した。町内会全戸や関係者に配り、安藤健治町内会長と近藤次雄保存会長が28日、橋本克也市長に風呂敷を寄贈した。
本町屋台は幕末期から神炊館神社祭礼に合わせて披露してきた。明治24年の須賀川大火や同31年の衝突事故などで一部損傷したが、同33年に大規模修繕し、昭和44年まで様々な機会に合わせて披露した。
町内会が管理する倉庫に分解された状態で保管されてきたが、伝統文化継承とまちおこしの一環で日大工学部の協力を得て令和元年秋に再建し、明治後期のまま現存する微細な彫刻や回転舞台の仕組みなどに多くの関係者が舌を巻いた。
昨年末から1月にかけてtetteで一般公開し、現在は解体され再び倉庫で保管されている。
記念風呂敷は屋台を包む祝幕と同じ同町のシンボル「丸に本」の図柄と屋台写真をデザインし、安藤町内会長は文化財指定への感謝を橋本市長に伝えた。
6月に動画配信サイトで公開の「すかがわの宝物 再発見」事業の一つに選ばれ話題を呼んだとも報告した。
橋本市長は「(屋台再建は)長年の想いが実現してよかった。長年伝わって来たことが素晴らしく、まさに須賀川の伝統と文化の宝です」と述べた。
近藤保存会長は「コロナが落ち着けば、舞台を活用したイベントを開催したい」と話し、市の協力を求めた。