オリジナル怪獣「ヨロイガー」パーツを製作する塾生たち 建物のミニチュアパーツを製作
第二の円谷英二監督育成へ来年1月まで活動する特撮アーカイブセンターの「特撮塾」を受講する須賀川市内の小・中・高校生ら塾生17人は5日まで、同センター作業室などで、同塾初のオリジナル怪獣「ヨロイガー」の着ぐるみ(全高約2㍍)などを手作りした。6、7の両日はながぬまラボ(旧屋内ゲートボール場)で自主怪獣映画撮影に挑戦する。
怪獣着ぐるみ製作は6月の開講から構想を始め、7月から具体的な製作がスタートした。
塾生は怪獣着ぐるみとミニチュアの班に分かれ、主役の「ヨロイガー」だけでなく、怪獣に破壊される建物なども製作している。
子どもたちの指導・サポートにあたる特撮塾講師の田口清隆監督は、中学生の頃から友人とともに自主怪獣映画撮影に取り組んでおり、長年培ったノウハウやアイデアを存分に子どもたちへ提供した。
「ヨロイガー」は手足や頭、胴体、尾の部分など複数のパーツに分かれ、裏返したジャージや長靴、ゴム手袋などに加工したウレタンボディを貼り付け、ゴツゴツとした表面の質感はジーボンドや水性スプレーで再現した。
またミニチュア班は「ヨロイガー」に破壊される10分の1スケールの須賀川市役所本庁舎や飛び散るパーツなどを細工し、それぞれの作業に目を輝かせながらあたっていた。
天候にもよるが7日までに撮影を終える予定で、完成した映像は来年1月の閉講式でお披露目する。撮影後の「ヨロイガー」や市役所本庁舎ミニチュアなどはセンター内での展示を予定している。
市の特撮文化拠点都市構想に基づいて開講した特撮塾は、特撮文化に誇りを持ち継承や発展に意欲を持つ市民の育成を目指し、田口監督(ウルトラマンZなど)や館内上映する「巨神兵 東京に現わる」などのメイキングディレクターを務める島崎淳さん、NPO法人アニメ特撮アーカイブ機構の全面協力で活動する。