歌舞伎絵などが並ぶ会場
須賀川市立博物館のスポット展示「歌川系絵師が描いた源平物語―錦絵の世界―」は9月25日まで、1階特別展示室で開かれ、宇治川の戦いや壇ノ浦の戦いなどを描いた作品が並んでいる。同展の開催に伴い、9月4日の終了を予定していた夏季企画展「団子山古墳発掘調査成果展―古墳と埴輪―」は25日まで会期を延長した。
同館はNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に関わる須賀川ゆかりの人物・和田平太胤長(1183~1213年)の関連資料を紹介するコーナーを市役所1階みんなのスクエアに設けており、この好評を受け、館内でさらに発展させた展示企画の実施に踏み切った。
作品は江戸時代から明治時代にかけて特に活躍した浮世絵師の歌川系に名を連ねる歌川国芳や国安、国貞、重宣ら画家15人によるもの。
「義経平家追討出帆の図」「右大将頼朝公鶴ケ岡八幡宮へ 法楽のため千羽の鶴を放生会を行いたる図」など歴史上に伝わる一場面を描いた作品から、国芳が源頼家や平清盛、伊勢三郎義盛など傑出した人物を描いた「名高百勇伝」などのほか、歌舞伎絵として「勧進帳」「義経千本桜」等の鮮やかな作品も展示され、源平の戦いを江戸~明治の人々がどのように捉えていたか、後世にどのような影響があったかなど想像を巡らすことができる。
開館時間は午前9時から午後5時まで。観覧料は大人200円、大学・高校生100円、中学生以下と65歳以上、障がい者手帳所持者は無料。
問い合わせは同館(℡ 0248-75-3239 )まで。