市役所から逃げ惑う市民エキストラたち 市役所を襲うヨロイガーの特別ショット 「ヨロイガー」装着をサポートする塾生
須賀川市特撮アーカイブセンターが今年度から取り組む「特撮塾」は、来年1月のオリジナル怪獣映像公開に向けて4日、市民エキストラら総勢約80人の協力を得て、市役所を破壊する怪獣から逃げ惑うシーンを撮影した。
「特撮塾」は市出身で今も特撮の神様と尊ばれる故・円谷英二監督の情熱と技術を受け継ぐ「第二の円谷」育成を目指し、市内小中高生を募集し、現代特撮の第一線で活躍する田口清隆監督とメイキングディレクターの島崎淳さんらの指導を受けている。
塾生たちは7月からオリジナル怪獣「ヨロイガー」の本格的な着ぐるみや10分の1サイズの市役所ジオラマなどを自作し、8月6、7の両日にはながぬまラボで実際に庁舎や須賀川のまちなみを破壊する怪獣映像撮影に挑戦した。
今回のエキストラ撮影は、迫りくるヨロイガーと崩れ落ちる市役所から逃げ惑う住民の撮影シーンで、特撮塾生と市民有志が参加して行われた。
ヨロイガーは市役所東側のまちなみを破壊しながら庁舎に迫り、巨大建造物をものともせずに歩みを止めないシーンを想定した。
撮影には講師の田口監督、島崎さんとともにアーカイブセンター完成に大きく貢献した、尾上克郎監督、三池敏夫特技監督らも参加し、市役所西側入り口から逃げ出すエキストラたちに本物の特撮作品さながらの熱心な演技指導をしていた。
市民エキストラは残暑の厳しい日差しのもとで汗を流しながら怪獣から逃走し、田口監督の「カット、オッケー」の声にやり遂げた感の笑顔を浮かべ合っていた。
特撮塾生たちは力を合わせて、ヨロイガーの着ぐるみ着脱を手伝い、逃走する住民たちを先導するなど積極的に撮影に参加し、自分たちも参加した自主怪獣映画の撮影を楽しんでいた。
住民エキストラには撮影参加記念に特撮アーカイブセンター特製のオリジナルマスクケースをプレゼントした。
また先月末から3日までながぬまラボでオリジナル特撮映像を撮影した武蔵野美術大サークルメンバーも自分たちの映像用にエキストラの様子をカメラに収めた。
エキストラが参加した映像は特撮塾がながぬまラボで撮影した画像と合成して1本のオリジナル作品として編集し、来年1月頃tetteなどで一般公開を予定している。