佐藤さんら3人に市長賞 須賀川市文化祭 文芸大会俳句・川柳・短歌の部

文化須賀川市

 須賀川市文化祭実行委員会は10日、文芸大会(俳句・川柳・短歌の部)選考結果を発表した。各部門最高賞にあたる市長賞は、俳句が佐藤仁郎さん(岩渕)、川柳が金澤文生さん(北山寺町)、短歌が蕪木光子さん(並木町)の作品が選ばれた。
 選考会は風流のはじめ館で俳句の部は8日、川柳の部は9日、短歌の部は10日に実施し、選者は俳句の部が森川光郎さん、佐藤秀治さん、川柳の部は五十嵐照男さん、深沢和夫さん、短歌の部が小野口進さん、小山美津子さんが務めた。
 市内在住・通勤する成人または学生を対象に作品を募集し、俳句は一般の部58人170句、小中学校の部3129人5726句、川柳の部は19人55句、短歌の部は20人54句応募があった。
 入賞作品は25日から11月2日までtetteで開かれる文化祭総合展、11月3日から17日まで風流のはじめ館で展示し、表彰式は28日に行う。
 入賞者は次の通り(俳句小中学校の部秀逸以下は後日紙面に掲載)。

【俳句の部】
 ◇一般の部
 ▽市長賞=佐藤仁郎(岩渕)「歓声の頂点となる大花火」
 ▽議長賞=近藤よし子「乳房揺らし土の汚れの髪洗ふ」
 ▽教育長賞=太田睦子(和田)「円空の鉈の断面蝉時雨」
 ▽文化祭実行委員長賞=須藤光子(西山寺町)「あんちゃんを追ひかけてゆく夜店かな」
 ▽文化団体連絡協議会長賞=伏見良子(大町)「約束の田善展へ夏帽子」
 ▽明るいまちづくりの会会長賞=安藤正博(東町)「白南風や不動の射手の的が鳴る」
 ▽桔槹吟社賞=渡部恵子(稲荷町)「夜店の灯映す真つ赤なりんご飴」、
 有馬洋子(栄町)「久敬の測量起点秋の湖」、
 板垣瑞恵(北横田)「炎天に尻尾を巻いて読書かな」

◇小学校の部
 ▽特選=國分淳志(柏城1年)「チョコバナナたべてうきうきなつまつり」、
 橋本茉衣子(須賀川二4年)「あぶらぜみ茶色の声で鳴いている」、
 五十嵐心(仁井田6年)「時忘れジグソーパズル夜の秋」

◇中学校の部
 ▽特選=吉田心埜(仁井田1年)「凩の小さい祖母の手あったかい」、
 秋山北透(須賀川一2年)「頑張れと西日が照らす帰り道」、
 伊藤諒(須賀川二3年)「汗をかきボールを蹴って夏制す」

【川柳の部】
 ▽市長賞=金澤文生(北山寺町)「たわいない会話に笑みのある夫婦」
 ▽議長賞=清野紀美子(今泉)「一幕の芝居の中で人は生き」
 ▽教育長賞=濱尾啓一(大久保)「スタンプのようにキスする三歳児」
 ▽文化祭実行委員長賞=薄井百合子(雨田)「生きてるよ今朝も二人の合言葉」
 ▽文化団体連絡協議会長賞=佐藤仁郎(岩渕)「人生の扉を開けて未来見る」
 ▽明るいまちづくりの会会長賞=阪路卓美(日向町)「グラウンドに老いを楽しむ笑い声」

【短歌の部】
 ▽市長賞=蕪木光子(並木町)「いくたびか見かける仕草さりげなく道端のゴミ拾い行く人」
 ▽議長賞=鈴木徹也(西川町)「コロナ禍に児らのにぎわい消え去ってポツンと遊具静かにてまつ」
 ▽教育長賞=溝井百合子(雨田)「若き日の苦労の坂も忘れ去りゆるりゆるりと二人でくだる」
 ▽文化祭実行委員長賞=磯部信子(仁井田)「亡母の居た施設の窓を見上げれば手を振る如く木の葉ゆれおり」
 ▽文化団体連絡協議会長賞=山本真喜子(松塚)「花の種蒔いて育てるなにげないことが平和と強く知る今」
 ▽明るいまちづくりの会会長賞=遠藤貞治(妙見)「空あおくひめさゆり咲く高清水守るは人の優しさの見え」