須賀川市は長く市民に愛され、現在まで受け継がれてきた地域の宝というべき文化や施設、伝承、イベントなどを後世に伝える須賀川百景事業「地域の宝」を映像化する取り組みを展開している。事業実施にあたり、市内に残る「地域の宝」とエピソードを21日まで募集する。
須賀川は豊かな自然に恵まれ、福島県のほぼ真ん中に位置するなど古代から交通の要衝にあったことから、政治・経済・文化の中心として栄えてきた。
それら長い歴史の中で誕生した文化や営みの中には地域の宝というべき、市民が「自慢・大切・残したい」と願うモノやコトが数多くあり、埋もれたり気付かれなくなってしまっている存在も少なくない状況にある。
市はそれら数多くある宝を、「須賀川百景」になぞらえて掘り起こし、現在の姿を記憶し、記録するための映像化に今年度も取り組む。
今回の映像化は地域の宝だけでなく、関わる「人」にも注目し、季節や時代、ジャンルなどは一切問わずに、市内に残る宝とエピソードを募集する。
エピソードは未発表のものに限り、採用した地域の宝映像化する場合は、必要に応じて保続する可能性もある。
応募は市内公民館や博物館、図書館、市ホームページからダウンロードした応募用紙に必要事項を明記し、市文化振興課まで持参・郵送(〒962―8601、須賀川市八幡町135)、FAX(94―4563)で受け付ける。
須賀川百景事業は令和2年度から映像化事業に取り組み、今年6月には市内9地区35件の映像を「すかがわの宝物 再発見」と題して動画配信サイトで公開している。
映像は四季を通じて撮影し、市内の名所・旧跡や風景、伝統芸能などバラエティに富んだ作品で、市ホームページから外部リンクに接続して視聴できる。
公開映像は次の通り。
▽須賀川地区=妙見山、旭ケ岡公園・朝日稲荷神社の供養、須賀川の花街文化、須賀川駅の通学風景、本町歌舞伎屋台▽浜田地区=家内神の阿弥陀様、遠い昔の阿武隈川の風景、乙字ケ滝▽西袋地区=越久の妙養寺と桜、梨畑の梨の花が満開の風景、釈迦堂川の桜並木と釈迦堂跡、神炊館神社秋季例大祭、西の内の数珠繰り▽稲田地区=稲村御所(赤城寺子安様)の桜、安積疎水の円筒分水、武士たちの息吹が残る風景▽小塩江地区=江持寺観音堂と愛宕様と桜、八流の滝、宇津峰▽仁井田地区=仁井田田植え踊、一夜舘公園、舘ケ岡磨崖仏、田畑を潤す水を求めて、仁井田神社例大祭▽大東地区=うつくしま未来博跡地からみた景色、古寺山の松並木と紫陽花の風景、羽山の展望台からみた風景▽長沼地区=護真寺の桜並木とシダレザクラ、長沼城址(城山)と景色、藤沼湖、勢至堂と国道沿いの渓谷▽岩瀬地区=柱田神社の不動シダレザクラ、八幡太郎義家伝説の地、里守屋三匹獅子、笠ケ森の頂上からみた景色と豊かな自然