保全など未来に向け意見 天栄村で地下水サミット

天栄村

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    地下水の保全や活用へ意見を交わす町村長

 第11回安全・安心でおいしい地下水サミットは11日、天栄村羽鳥湖高原交流促進センターで開かれ、協議会構成町村長らが地域を支える地下水の未来について意見を交わした。
 安全・安心でおいしい地下水協議会は天栄村をはじめ福島県、北海道、富山県、千葉県の9町村で構成し、地下水保全の取り組みや活用について情報を共有している。令和元年の台風や2年以降の新型コロナの影響で、対面での開催は4年ぶり。
 約110人が参加し、基調講演は県日本酒アドバイザーの鈴木賢二さんが「ふくしまの酒、全国新酒鑑評会金賞受賞数9回連続日本一までの軌跡」と題して、全国に誇る県内の酒造の取り組みを紹介した。
 講演は天栄中1年生も聴講し、地元の産業でもある酒造りに関心を高めた。
 町村長サミットでは9町村の取り組みや今後の課題などを首長が発表、地下水を活かした企業誘致や地域おこし、温暖化の影響で地下水の絶対量が減る恐れ、上水路の老朽化に伴う改修などを、それぞれ地域が抱える背景とともに紹介した。
 添田勝幸村長は、上質な水を活かし日本酒やパン、和菓子、豆腐など様々な特産品が作られていること、水源には災害の影響を受けるリスクがあり、その対策を進めていることなど説明し、「本サミットで地下水を未来の子どもたちにつなぐ我々の役割を再認識した。これかれも協力していきたい」と述べた。
 関係機関で協力し、地下水保全対策などを進めることを盛り込んだサミット宣言を採択し、意見交換会では出席者同士で様々な情報を共有した。