校歌で歌声を合わせる参加者たち
今年度いっぱいで閉校する湯本中の在校生と卒業生、恩師たちが集まる「思い出を語る会」は13日、湯本体育館で開かれ、「湯本中学 われらが母校」と歌う伝統の校歌を参加者全員で会場に響かせ、思いを分かち合った。
湯本中閉校記念事業実行委員会の主催で、第47回湯本地区文化祭の一環として実施した。語る会としては今年8月に続き2回目となる。
小山志津夫実行委員長は「閉校になるが私たちの思い出は消えない。それを胸に刻むため、3月までいろいろな行事を行い、生きた証を残したい」、渡部幹雄校長は「本校は76年の間、1572人の卒業生を送り出した。今も2人の生徒が頑張って学校生活を送っており、応援してほしい」とあいさつした。
写真スライドで過去の学校生活の様子などを上映し、参加者代表として桑名裕昌さん、小山明代さん、小山健幸さんが学生時代や教員として勤めた思い出を披露した。
3人が駅伝大会や修学旅行などのエピソードを笑いを交えながら話し、「先輩ではなく『あんちゃん』、『ねえちゃん』と呼ぶなど湯本地区全体が家族のようだった」、「3年間世話になった校舎が閉校になるのは涙が出るほど残念だ」などと思いを伝えると、会場は共感に包まれた。
最後に参加者全員で校歌を歌い、世代を超えて母校への感謝の気持ちを表した。
これまで大人数で校歌を歌う機会がなかった在校生の佐藤瑛太さん(3年)は「地区全体での一体感を感じることができ、一生の思い出になりました。また皆さんのエピソードを聴き、時代によって違うところはあっても自由な校風は変わっていないんだと分かりました」と述べた。
実行委員会は今後、記念誌や記念碑、閉校式典に向け準備を進めていく。