青紫の炎が包む牡丹焚火 炉囲み古木や枯れ枝に感謝

イベント文化観光須賀川市

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    古木への感謝を込めて日にくべる牡丹焚火
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    徐々に青紫色に色が変化する炉

 天寿を全うした牡丹の古木や枯れ枝に感謝を込めて火にくべる「牡丹焚火」は19日、市内外から多くの観覧者や俳句愛好者らが参加して須賀川牡丹園で催された。
 大正期の園主、柳沼源太郎が親しい俳人らを迎えて供養し始めたことがきっかけ。原石鼎や吉川英治らの作品に「牡丹焚火」は登場し、初冬の季語として「松明あかし」とともに歳時記に収載されている。
 橋本克也市長、森川光郎桔槹吟社代表、柳沼直三牡丹園保勝会理事長、牡丹俳句大会講演会講師の佐藤郁良さんらが火入れを行い、桔槹同人らが火男を務めた。
 午後4時半の開始から徐々に牡丹園を晩秋の夕闇が包み始め、中央広場大ケヤキの枝に届かんばかりの火柱が古木や枯れ枝から上がった。
 コロナ禍で密状態を避けるべく炉を遠巻きに囲んだ観覧者らは、熱心にカメラのシャッターを切ったり、メモ帳を手に俳句を詠んだりする姿が見られた。
 火勢が落ち着きを見せ始めると、炎の色は赤から牡丹焚火特有の青紫に変化し、環境省「かおり風景百選」に選ばれた芳香があたりに広がった。
 また同日は牡丹焚火が始まるまで、須賀川茶道連合会が来園者に呈茶を供していた。
 牡丹会館では俳人で開成高校国語教諭の佐藤郁良さんが「若者達への俳句指導―広く、高く、深く」をテーマに牡丹焚火講演会を開いた。
 桔槹吟社は「牡丹焚火」をテーマにした俳句作品を公募する牡丹焚火俳句大会を催し、参加者を中心に多くの作品を投句した。結果は後日発表される。

大正11年から続く俳誌「桔槹」 100周年の記念碑除幕

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    創刊100周年記念碑を除幕

 大正11年7月から連綿と続く須賀川市の俳誌「桔槹」創刊100周年記念碑除幕式が19日、須賀川牡丹園で行われた。記念碑は森川光郎代表の「須賀川に火祭二つ冬が来る」を須賀川産江持石に揮ごうし、牡丹園碑近くに建立した。
俳誌「桔槹」は須賀川の俳人を中心に発刊し、現在まで続く全国でも有数の伝統を誇る。
今日までの桔槹100年の歩みを振り返るとともに、新たな100年の起点として、須賀川俳句文化の一層の振興を図るべく石碑を建立し桔槹吟社から市に寄贈した。
森川代表の「須賀川に~」の句は、当地を代表し歳時記収載された「松明あかし」と「牡丹焚火」を「火祭二つ」で表現し、伝統ある二つの行事を市の誇りとして守り伝えたいとの思いが込められている。
記念碑は高さ1・55㍍(台座込み)、幅1・4㍍、奥行き0・9㍍。深谷石材店が製作した。
森川代表は「私の句が句碑となったことに感謝しています。松明あかしに続き、今日は二つ目の火祭りです。須賀川の文化と歴史を感じ、多くの俳人が多くの俳句を詠まれることを願っています」とあいさつした。
森川代表、橋本克也市長、柳沼直三牡丹園保勝会理事長、牡丹焚火講演会講師の佐藤郁良さんが除幕した。