金賞の(左2から)芳賀さん、吉成さん、内山さん
第24回米・食味分析鑑定コンクール国際大会の審査会は3日、静岡県小山町で開かれ、天栄米栽培研究会の内山正勝さん(73)の「コシヒカリ」と芳賀育実さん(40)の「ゆうだい21」、村ブランド化推進協議会の吉成邦市さん(63)の「ゆうだい21」、計3点が最高峰の総合部門で金賞に選ばれ、天栄米としては11度目の最高賞獲得となった。
米・食味鑑定士協会の主催。今年は全国から5280点が出品され、その中から特に優秀な米40点が総合部門にノミネートされた。
最終審査は食味鑑定士が官能審査を行い、炊き上がった米のツヤや香り、甘みや粘りなどを評価した。
内山さんは総合部門で7回目、他部門を含めると8回目の金賞に輝いた。「毎年異なる気候の中で美味しい米を育てるのは大変だが、研究会では毎月1回の勉強会を実施して研さんを積んでおり、その成果の表れだと思います。これからも他地域との差別化になる良い米でブランド化を進め、全国に発信していきたいです」と喜ぶ。
芳賀さんは村地域おこし協力隊として米づくりを学び始め、現在も村職員として勤務する傍ら、研究会のメンバーとして栽培に取り組む。「6年目で初めての受賞となり、自信につながりました。ベテランのように経験や勘がないので気象データなど特に注意して米づくりに取り組みました。これからは、どんな気象条件でもより安定した米が作れるよう、さらに研究を進めていきたいです」と笑顔をこぼす。
元役場職員で産業課長など務めた吉成さんは、専業農家として4年目の挑戦で初の快挙を成し遂げた。「受賞を聞いたときは『信じられない』という思いで、本当に最高の気持ちです。今年は雨も適度に降り、米の管理も上手くできたことで受賞につながりました。美味しい米を多くの人に届けたいという思いを持ち続け、来年も再び選ばれるよう頑張ります」と声を弾ませた。
このほか小森美明さんの「ゆうだい21」も総合部門で特別優秀賞に選ばれた。
なお天栄米は村内道の駅などで販売している。