「享保雛」 江戸時代後期 博物館蔵 「蒔絵櫛・笄」博物館蔵
須賀川市立博物館の企画展「雛人形展―御人形と装いの美―」は2月7日から3月5日まで27日間開かれる。今年は女性を彩った「装い」をテーマに、江戸時代から現代まで伝わる雛人形だけでなく、装束やかんざしなどの工芸品も合わせ約300点の資料を展示し、時代を越えた美しさなどを伝える。
同館は開館以来、市民から寄贈された雛人形を展示する「雛がいる博物館」の愛称で多くの愛好者から親しまれており、同企画展は須賀川を代表する春の風物詩の一つとして定着している。
今回は江戸時代後期の亨保雛や古今雛、明治から大正時代の蒔絵櫛(くし)、笄(こうがい)、昭和に仕立てた「松竹梅鶴亀蓬来山模様打掛」などの収蔵品が並び、それぞれの時代性を反映させた美を楽しみつつ、ひと足早い春を感じることができる。
さらに新たな趣向として、会期中に着物で来場すると博物館オリジナル文香をプレゼントするほか、写真コーナーも準備する予定。
その他の催しとして、学芸員が資料を解説するギャラリートーク「おひなさまのおはなし」を2月11日午前11時から開く。予約は不要で観覧券のみで参加できる。
オリジナルブレンドの「匂い袋(防虫香)」作りは2月25日と3月3日、小学生から大人までを対象に、昔から人形や着物の防虫に使われてきた香料を使った工作を楽しむ。時間はいずれも午前10時からで定員は各回10人。今月24日から予約を受け付ける。参加費は500円。
また毎週土曜日午前10時からは、防虫香の材料を使った文香(小さな匂い袋)作りを体験できる。
なお商工会議所女性部のつるし雛も展示し、同時期に行われるイベント「雛(ひゝな)の笑顔に会えるまち」と合わせて楽しめるよう工夫を凝らす。
観覧料は大人200円、大学・高校生100円、中学生以下、65歳以上、障がい者は無料。
開館時間は午前9時から午後5時まで。会期中の休館日は毎週月曜と2月24日。
問い合わせは同館(℡0248-75-3239 )まで。