真剣な表情で練習に取り組む部員たち
今年度で学校としての特設活動を終える須賀川一小伝統の特設マーチングバンド部は27日午後5時45分から、須賀川アリーナでサンクスコンサートを開き、思いを込めた演奏・演技で地域にこれまでの感謝を伝える。
同部は平成7年のふくしま国体に伴い創設した。集団規律、音楽能力、情操などを培う教育的要素を十分に生かし、特色ある教育活動の一つとして取り組み、放課後に厳しい練習を重ねてきた。
部活動地域移行等の流れを受け、学校と保護者たちが協議を重ねた結果、学校としての活動を今年度いっぱいとし、新年度からはスポーツ少年団などと同様に校外活動として継承していくことになった。
今年度は12月に2年連続の全国大会出場を果たし、銀賞に輝くなど伝統校らしい活躍で地域に勇気と元気を与えた。
最後のサンクスコンサートは新型コロナ等の状況もあり、保護者や関係者のみの入場とする案もあったが、地域とともに歩んできた活動であり、たくさんのOB・OG、保護者によって支えられてきたことなど考慮し、地域の参加を広く受け入れることになった。
当日は部員25人が「WeLoveマーチング!~チャックマンジョーネのメロディに思いをのせて~」をテーマに1年間大会のため練習してきた「マンジョーネ オープナー」「エル ガト トリステ」など4曲を披露するほか、恒例の「ウルトラマンメドレー」なども奏でる。
部員たちは本番に向け放課後、毎日のように練習を重ねており、音の強弱や一つ一つの響きを確かめながら、より美しく感動を届ける音楽に近づけるよう努力している。
吉田司部長(6年)は「須賀川一小の伝統に恥ずかしくない、堂々とした演奏・演技で感謝の気持ちを届けたいです。部活がなくなってしまうのは寂しいですが、新しい団体で伝統を受け継いでいくので、これからも応援してもらえるようにしっかりしたメロディを響かせます」と意気込む。
当日は一般来場者も無料で入場できるが、基本的な感染症対策への協力と、「ブラボー」などの声援を控え、拍手での応援に協力を呼びかけている。