婚礼に用いられたと思われる美しい打掛 様々な衣装で着飾る雛人形
須賀川市立博物館の企画展「雛人形展―御人形と装いの美―」は7日から開幕し、3月5日までの27日間、時代を超えて愛されてきた雛人形のほか、各時代で女性をより美しく彩った打掛や振り袖、手鏡などの衣装や道具も並び、ひと足早い春の華やかさを市民に届けている。
同館は開館以来、「雛がいる博物館」の愛称で多くの愛好者に親しまれ、市民から寄贈された代々伝わる雛人形を毎年展示している。
今回は江戸時代の後期の亨保雛や古今雛、明治から大正時代の蒔絵櫛(くし)、笄(こうがい)、昭和に仕立てた「松竹梅鶴亀蓬来山模様打掛」などの収蔵品が並び、それぞれの時代性を反映させた美を楽しむことができる。
さらに新たな趣向として、会期中に着物で来場すると博物館オリジナル文香がプレゼントされるほか、記念撮影ができるコーナーもロビー付近に設けた。
会期中の催しとして、学芸員が資料を解説するギャラリートーク「おひなさまのおはなし」は11日午前11時から開く。予約は不要で観覧券のみで参加できる。
オリジナルブレンドの「匂い袋(防虫香)」作りは25日と3月3日、小学生から大人までを対象に、昔から人形や着物の防虫に使われてきた香料を使った工作を楽しむ。時間はいずれも午前10時からで定員は各回10人、参加費は500円。
このほか毎週土曜日午前10時から防虫香の材料を使った文香(小さな匂い袋)作りを体験できる。
なお商工会議所女性部のつるし雛も展示し、同時期に地域で行われるイベント「雛(ひゝな)の笑顔に会えるまち」と合わせて楽しめるよう工夫を凝らす。
観覧料は大人200円、大学・高校生100円、中学生以下、65歳以上、障がい者は無料。
開館時間は午前9時から午後5時まで。会期中の休館日は毎週月曜と今月24日。
問い合わせは同館(℡ 0248-75-3239 )まで。