テープカットで祝う関係者たち
福島空港のシンボルとして長年親しまれてきたモニュメント「向福鳥(こうふくちょう)」のお色直し完成式は10日、雪の降る中で行われ、来月20日の開港30周年を間近に控え、目の覚めるような若々しい赤色の姿を披露した。
空港ターミナルビル正面に設置された「向福鳥」は、日本の抽象彫刻の第一人者である故清水九兵衛氏(2006年没)が開港を記念して手掛けた高さ約7・6㍍、重さ2・8㌧のモニュメント。ターミナルビルのデザインにマッチするよう、日本瓦のイメージなど取り入れながら仕上げ、完成形が鳥のように見えたことや、空港という条件と福島の地名をイメージして「向福鳥」と名付けたという。
経年劣化により色落ちやサビが生じていたことから、清水氏のアシスタントを務め、逝去後は数多くの作品の修復を手掛けている藤岡五郎さんが修復工事を担った。
完成式は阿部弘明空港事務所長のあいさつに続き、藤岡さんが作品に関する説明や修復への思いなどを語った。
阿部所長、藤岡さんや空港関係者ら約10人がテープカットを行い、30周年のさらなる飛躍へ思いを一つにした。