当初予算を説明する橋本市長
須賀川市は今年4月から計画期間がスタートする第9次総合計画に掲げる将来都市像の実現に向けた取り組みの着実な推進などを目的とした令和5年度一般会計当初予算を編成した。予算総額は340億円(前年度比23億円、7・3%増)で、16日開会の3月議会に提案する。
橋本克也市長は13日に記者会見を開き、当初予算編成に対する考えとして、「第9次総合計画で掲げるひと・くらし・しごと・まちの各分野でしっかりと取り組むことが新年度の須賀川として重要なことであり、市民の皆さんと協働で10年後を見据えた事業推進を図り、『住み続けたいまち』として須賀川をより一層発展させていく。過疎対策も当然大事であり、打ち出した事業を収束させ最終的に将来都市像の実現を図っていきたい」とし、推進する上での組織改編など実効性のあるしっかりとした取り組みで、厳しさを増す市民生活や事業所活動を支える考えを示した。
当初予算340億円の主な内訳は歳入が市税94億8490万2000円(2・2%増)、地方交付税81億3407万1000円(3・4%増)など、歳出が民生費121億2690万9000円(4・7%増)、土木費34億6170万7000円(30・8%増)、教育費39億6646万6000円(14・5%増)など。
前年度比増の主な要因は体育施設改修事業2億3822万3000円、緊急治水対策プロジェクト道路整備事業1億7000万円、認定こども円施設型給付事業1億3168万1000円の増額となる。
総合計画推進に向けた各分野の政策別内訳は、分野1「ひと」が総額165億2380万2000円。主な事業は出産子育て応援事業(妊娠期から出産・子育て期まで様々なニーズに即した経済的支援)6969万1000円、認知症対応型共同生活介護事業所家賃等助成事業549万円、小学校GIGAスクール校内通信ネットワーク整備事業6987万1000円、体育施設改修事業(円谷幸吉メモリアルアリーナ・いわせグリーン球場など)2億6351万3000円など。
分野2「くらし」は総額57億6510万2000円。主な事業は消防団管理運営事業(消防施設や車両維持管理など団員活動環境整備)5492万1000円、木造住宅耐震化助成事業489万円、河川整備事業4450万円、橋りょう修繕事業2億4287万6000円、駅西地区都市再生整備事業1億7426万3000円。
分野3「しごと」は総額14億3101万9000円。主な事業は就労支援事業251万7000円(来春卒業予定学生保護者向け企業説明会など)、東部地域耕作放棄地再生モデル事業696万2000円(東部地域耕作放棄地再生ソバ作付け・6次化推進)、牡丹台アメニティ地区整備事業2900万円、農業水路等長寿命化・防災減災事業1億4690万円。
分野4「まち」は総額61億7817万5000円。主な事業は地域コミュニティ活性化推進事業1055万6000円、自治体行政スマート化推進事業(自治会電子連絡システム実証実験など)2356万2000円、M78星雲光の国姉妹都市提携事業3159万6000円、特撮文化推進事業(全国自主怪獣映画選手権開催など)1752万1000円、tette×東京芸術大学プロジェクト事業500万円。
須賀川市過疎地域持続的発展計画を推進する30事業の総額は約29億6000万円。主な事業は保育所管理運営事業7億294万5000円、次世代型農業推進事業(市農業公社スマート農業用機械導入リース費用補助)217万2000円、空き家等対策事業1138万9000円、白方小橋りょう設置事業330万円、岩瀬中テニスコート整備事業2510万円、地域の宝創造プロジェクト610万円。