福島空港が開港30周年迎える 年間通じた事業展開に期待

観光須賀川市

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    開港30周年を祝う関係者たち
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    お色直しした向福鳥
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    多くの人が訪れたニューイヤーコンサート
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    「30th」の文字を制作する参加者たち

 多くの市民が情熱を注ぎ、この地に誕生した福島空港は20日、開港から30年を迎えた。県は再び多くの県民から注目を集め活用される空港を目指し、同日に記念式典を実施しただけでなく、翌21日の「ウルトラヒーローズグリーティング」やエアレース・パイロット室屋義秀さんを迎えた5月の「春の空港まつり」など、年間を通じた様々な取り組みで利活用に向けた機運を高めていく。
 県は30周年のチャンスを生かすため、昨年からプレイベントとして乗り継ぎキャッシュバックキャンペーンやレンタカー1000円利用キャンペーンなど展開してきた。
 また記念年に突入した今年1月には東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターなどを迎えたニューイヤーコンサートを開き、美しい音楽を響かせた。来場者から「空港がこんなに人があふれるなんて」と驚きが聞かれるほどの盛況で、好スタートを切った。
 2月は滑走路西側斜面にある「うつくしまふくしま」に「30th」の文字を加える作業を完了した。福島高専の学生と県測量設計業協会県中支部の会員が昨年9月に測量し、岩瀬農業高園芸学科で育てた黄色いパンジーを生徒や空港関係者が星マークに植えた。さらに須賀川市民や玉川村民などが文字の輪郭にウッドチップを敷き詰め、タテ約50㍍、ヨコ約120㍍の「30th」が完成した。春が深まり草やパンジーが育つにつれ、上空からも文字がはっきり見えるようになる予定。
 さらに同月、空港のシンボルであるモニュメント「向福鳥」(こうふくちょう)のお色直し完成式を行った。日本の抽象彫刻の第一人者である故清水九兵衛氏が手掛けた高さ約7・6㍍、重さ2・8㌧の力作が、目の覚めるような若々しい赤色の姿を取り戻し、利用者を出迎えている。
 式典当日は午前中に富士山遊覧フライトや、5月3日まで続くベトナム連続チャーター便の第1便が運航されるなどして盛り上がった。
 今後の記念事業として21日午前9時半から「ウルトラヒーローズ・グリーティング」を開き、ニュージェネレーションウルトラマン6人が登場する記念撮影会やスタンプラリー、ワークショップなど楽しめる。
 県を含む実行委員会が主催する「春の空港まつり」は5月13日午前10時から、室屋さんによるエアショーをはじめ、ウルトラヒーローショーや大道芸などステージイベント、トロッコドーリー、青空市などで盛り上がる。
 このほかにも様々な事業を通じて、広く県民に必要とされる空港のあるべき姿を追求する。
 また近年は岩瀬農業高の生徒による生産物の販売会や須賀川創英館高が夏までの販売を目指すスイーツ「伝右衛門ラビーニャ」など、地元高校生による空港活性化を図る取り組みも盛んになっている。若い世代を含む新しい情熱がもたらす、これからのさらなる展開が期待される。

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