「大切に使ってほしい」と丁寧に掃除する児童たち
稲田学園6年生31人は22日、使用しなくなる自分たちのランドセルをアフガニスタンに送るため、拭き掃除や箱詰めなど発送準備を行った。
同校は昨年度から総合的な学習「いなだスタディ」の一環として、子どもたちが考え、実行する海外支援活動を展開している。
ランドセルは国内の支援団体を経由して現地に送るが、支援団体への送料を自分たちの手で捻出するため、学校敷地内で昨年6月からトマトを栽培し、ドライ加工して販売した。栽培・加工は地元企業ジェイラップの全面協力を得た。
ランドセルは自分たちが使用したものだけでなく、年上の兄弟からも寄贈を受けた。
児童たちは6年間の感謝とこれからの旅立ちを祝福するように丁寧にランドセルを磨き、段ボール箱に詰め込んだ。支援団体への発送は今月中を予定している。
折り鶴で飾った英語の手紙も合わせて届ける。参加した高橋希美さんは「アフガニスタンの子どもたちに喜んでもらうため、1年間力を合わせて頑張りました。手紙には『祖父母にもらって6年間を過ごしたランドセルなので、大切に使ってください』と書きました」と笑顔を見せた。
このほか収益の余剰金の活用を児童たちで話し合ったところ、「トルコ・シリア地震の支援に役立てたい」と意見が上がったため、福島民報社、福島民友新聞社を通じて計3万円を寄付した。