玉串を捧げる大橋組合長
農事組合法人ライスファーム籾山(大橋清則組合長)のライスセンター(乾燥調整施設)竣工式は25日、森宿背戸地内で行われ、同地区の農業者の拠点完成を祝い、今後のさらなる発展を願った。
森宿地区基盤整備により31万7861平方㍍の大区画水田が着工したこともあり、30代から70代の地元農家11戸が同組合を立ち上げ、昨年から水稲の本作を開始した。
同地区の農業の担い手の多くは園芸作物を柱に据え、水稲との複合経営を営んでおり、完成した拠点で水稲を協力し合うことで効率化、省力化を図り、園芸作物の振興も目指す。
ライスセンターは鉄骨平屋建て延べ床面積約287平方㍍で、遠赤外線乾燥機4基のほか、フレコン計量器色彩選別機、籾摺り機など備え、収穫後の質の高い米出荷に向け一役買う。
敷地内には組合で共用するトラクター、コンバイン、田植え機の各2台を保管する倉庫や、種まきなど行う作業場兼資材置き場も備える。
さらに通常は廃棄するもみ殻などの有効活用を図る堆肥場も設置し、環境に優しい循環型農業を目指す。
竣工式は約30人が出席し、神炊館神社の須田智博禰宜が行い、大橋組合長や大波恒昭県中農林事務所長、橋本克也市長らが玉串を捧げた。
大橋組合長は関係者に感謝を伝え、「地区の担い手の中心となり、持続可能な農業を目指し、最大限努力していきたい」とあいさつした。
組合は同区画の水田だけでなく、基盤整備区域外の水田や刈り取り乾燥調整の受託作業等を合わせると、計51万3827平方㍍で水稲を展開しており、今後さらに受託が増える可能性もある。