最大3人超程度の実戦濃厚か 現職16人は出馬明言 今夏の須賀川市議選動向調査

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 9月3日の任期満了に伴う須賀川市議会議員選挙日程は4月3日の市選管臨時会で決定するが、お盆前の8月上旬の投開票日が見込まれる。現職23議員(欠員1)への動向調査に対して出馬「する」と返答したのは16人、「しない」は1人、「未定・検討中」5人、「その他」1人となった。
 阿武隈時報社は3月議会会期中(2月16日から今月14日)に調査票を配布して返答を求め、一部議員には28日までの電話調査を実施した。
 「出馬する」としたのは、1期の堂脇明奈氏(39)、斉藤秀幸氏(47)、浜尾一美氏(50)、熊谷勝幸氏(51)、小野裕史氏(54)、鈴木洋二氏(64)、深谷政憲氏(65)、大柿貞夫氏(71)、2期の溝井光夫氏(62)、横田洋子氏(64)、石堂正章氏(65)、3期の本田勝善氏(58)、大寺正晃氏(61)、5期の佐藤瞭二氏(66)、6期の市村喜雄氏(66)、鈴木正勝氏(71)。
 「出馬しない」のは16日付で既報した5期の加藤和記氏(72)。
 「未定・検討中」は1期の髙橋邦彦氏(50)2期の大河内和彦氏(55)、3期の安藤聡氏(52)、5期の五十嵐伸氏(59)、広瀬吉彦氏(71)。
 「その他」は現職最高齢7期の大内康司氏(82)。
 「出馬する」とした16氏は、「『いのち』と『くらし』を最も優先する市政を目指し、市民の声と願いを届けるため」、「中心市街地の活性化、商店街の活性とにぎわい創出」などを理由に挙げている。
 「未定・検討中」とした5氏は出馬に前向きな意向を示す返答が多いものの、自身の後援会に対する報告がまだのためや健康不安などを理由にし、対外的な表明は時期尚早と見られる。
 「その他」の大内氏は、調査票に対して「民意から離れた議会ではいけない(中略)なんとか選挙に持ち込めればお役ご免、無競争なら定数減を議会主導で進める」と返答し、定数3超以上の情勢であれば勇退を選択するとの情報もある。
 勇退を表明した加藤氏は現在、長沼地区選出唯一の市議であり、商工会関係者らが同地区選出議員擁立に向けて動いているが、議員不在地区となる可能性もささやかれる。
 取材では3月下旬現在で、加藤氏のほかに現職議員3人の勇退を懸念する情報があり、定数に対し最大4人の定数割れがでることもありうる。
 4年前(令和元年8月)の選挙で市議選初の無投票決着となった影響は今も色濃く残り、選挙に向けた全体的な動きは鈍い。新人候補も現状で5人から8人程度のうわさはあるものの、取材に対して出馬を明言した候補は3人に留まり、正式な出馬表明は4月中旬以降になりそう。
 悲観的な情勢だけでなく、出馬明言こそ避けているが、新人で立候補に向けた準備を整えたとの確かな情報もあり、2期連続の無投票決着はないが、最大で3人超の選挙戦となる可能性が高そうだ。
 実戦となった前々回(平成27年)は定数3オーバーの激戦となり、有権者6万2719人で投票率は60・52%だった。定数27に対し新人6人が当選し、現職3人が涙を飲んだ。
 今年3月1日現在の選挙人名簿定時登録者数(有権者数)は6万2905人(男3万888人、女3万2017人)。

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