「牧場の朝」をテーマにした今年のデザイン
かがみいし田んぼアート実行委員会は26日、町役場で開かれ、今年のテーマ「唱歌”牧場の朝”のまち」をデザインした図柄を初公開した。今年もアニメーションクリエイターの湖川友謙さんが手掛けた。牧場に暮らす牛たちの生き生きとした姿を描き、背景には希望の朝を知らせる太陽が登る。
同事業は平成24年から、童話や民話をモチーフにした巨大アートを町図書館北側の田んぼ(70㌃)に作り上げ、毎年町内外から多くの人が足を運ぶきっかけとなっている。
11年目の今回は町の進める「唱歌『牧場の朝』リブランディングプロジェクト」を念頭に、第1回のテーマ「牧場の風景」をリメイクする。
宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999など数多くのテレビアニメキャラクターを手掛けた湖川さんの今回のデザインは、より立体的でカラフルなものとなっており、田んぼアートの歴史と進化も感じられる意匠となった。
天のつぶ、各色の古代米など6色10種類の稲を使い、このうち9種類は岩瀬農業高生物生産科の生徒らが先日種まきを行った。
今後は5月に絵の下書きとなる測量作業を同校環境工学科が実施し、6月に一般観覧オープニングセレモニー、11月上旬に希望の苗田植えイベント、中旬頃に恒例のイルミネーション「きらきらアート」を予定している。
また岩瀬農業高食品科学科の田んぼアート米を活用した商品開発や、和田農園、マルキふとん店、牧場の恵みの協力による「もみ殻枕」の販売のほか、泡盛と玄米茶を製造する6次化商品の開発にも取り組む。
実行委員会で和田和久委員長は「今年の図柄は基本に戻ろうという意図もある。新たな1年を事務局と協力しながら進めていきたい」、木賊正男町長は「昨年度はコロナ禍にも関わらず、皆さんの努力のおかげで歴代3番目に多い約3万人が観覧した。田んぼアートは普段から見る田んぼが、子どもから大人まで楽しめる芸術に変わる大切な取り組み。今年も成功へ協力をお願いしたい」とあいさつした。
そのほか昨年度各種報告、今年度事業計画など話し合った。
役員改選は和田実行委員長、面川正彦副委員長、関根崇副委員長らを再任した。