8月6日投開票の須賀川市議選 2期連続無投票不可避か 連休後に状況急転も

議会選挙須賀川市

 9月3日の任期満了に伴う須賀川市議会議員選挙は7月30日告示、8月6日投開票で行われ、告示まで約3カ月となったが、4月に入りようやく現職・新人の動きが本格化し始めた。態度保留の現職複数人が大型連休明けに様々な理由で引退表明するのではとの情報もあり、4年前に続き2期連続無投票と過去に例をみない前代未聞の恐れが現実味を帯びている。
 阿武隈時報社は26日まで現職・新人候補に状況取材を行い、現職1人を除く27人の動向を把握した。
 定数24(欠員1)に対し、現職17人と新人2人がこれまでに出馬を正式表明し、そのほか新人3人が出馬の意思を固めている。態度保留の現職のうち1人は出馬の意思をほぼ固め、連休明けの後援会で正式表明する見込み。現職ほか4人は態度を明らかにしていない。
 地区別にみると旧市内は6期・市村喜雄氏(中町)、3期・大寺正晃氏(丸田町)、2期・石堂正章氏(宮先町)、ともに1期の小野裕史氏(本町)、堂脇明奈氏(千日堂)が出馬を表明、現職最年長の大内康司氏(大町)は態度を明らかにしていないが、これまでの取材で「選挙戦にするために出馬する」との意思を示している。現副議長の安藤聡氏(桜岡)は態度保留、新人は櫻井誠氏(和田)と深谷勝仁氏(中山)が立候補を表明した。
 東部地区は2期の溝井光夫氏(雨田)と大河内和彦氏(塩田)、1期の大柿貞夫氏(小作田)、斉藤秀幸氏(江持)、熊谷勝幸氏(上小山田)が出馬を表明。新人候補擁立の動きは水面下を含め見られていない。
 西袋・仁井田地区は6期の鈴木正勝氏(新町)、3期の本田勝善氏(鍛治山)、2期の横田洋子氏(西川)、1期の浜尾一美氏(仁井田)が出馬を表明。5期の広瀬吉彦氏(影沼町)と1期の高橋邦彦氏(大谷地)が態度保留。西川と向陽町から男性新人2人が出馬に向けて準備を進めている。同地区からはほか数人の出馬情報もある。
 稲田地区は1期の深谷政憲氏(保土原)が出馬する。うわさのあった60代男性は出馬を断念した。
 長沼地区は5期の加藤和記氏(江花)が勇退表明。昨年からうわさされていた60代男性は今月中旬に各団体からの出馬要請を正式に断り、同地区在住の40代会社員男性が5月中旬頃に出馬を正式表明する。
 岩瀬地区は4期の佐藤瞭二氏(矢沢)が出馬を表明。現議長4期の五十嵐伸氏(守屋)の態度表明は連休明けとみられる。
 現職議員への取材を通して、ほぼ全員が4年前の無投票決着に対して、「自分がどれだけ市民の負託を受けられたのか分からない」と不安を口にし、選挙戦突入を熱望しているが、現実は2期連続無投票の可能性を秘めており、連休明けの態度保留議員と新人候補の動向が大きくカギを握る。
 無投票回避に向けた動きも一部で見られるが、市議選に対する市民の関心も今一つとの見方もあり、状況は混とんを極めつつある。

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