須賀川署のなりすまし詐欺未然防止功労者に対する署長感謝状の贈呈式は9日、同署で行われ、高齢者がだまされて高額のギフトカード(電子マネー)を購入しようとしていたのを防いだセブンイレブン須賀川和田道店の和合俊一マネージャー(41)に感謝状が贈られた。
今年4月22日午前11時半頃、80代女性が同店を訪れ、30万円分の電子マネーを購入しようとした。カウンターで対応したパート従業員から相談を受けた和合マネージャーは、購入理由を尋ねたが「電話で個人情報保護のため教えるなと言われている」と拒否され、詐欺の疑いを強めた。
そのため、以前にも同じように高額ギフト券を購入しようとする客を引き止めたことがあったが、その際に警察から「何かあればすぐに110番通報して」とアドバイスを受けたことを思い出し、110番通報するとともに、「詐欺の可能性が高いから、警察が来るまで待ってほしい」と声をかけるなどして粘り強く女性をその場に留めようとした。
女性は混乱して慌てていたこともあり、店を出てしまったが、和合マネージャーはとっさに女性の自転車防犯登録番号を控え、服装などの特徴とともに駆けつけた警察官に伝えた。
そうした機転が功を奏し、女性は被害に遭うことなく警察から事情を聞くことができた。
贈呈式は和合マネージャーと岸波裕子店長(66)が出席し、赤松正広署長から感謝状を受けた。
和合マネージャーは「これからも学生アルバイトなどを含め、全従業員で怪しいケースには声をかけるなどして、詐欺被害を防いでいきたい」と笑顔を浮かべた。
また岸波店長も「感謝状を励みに、これからもお客様を詐欺被害から守りたい。そして詐欺グループに『コンビニ店員はしっかり見ている』と知らしめたい」と述べた。
なおカウンターで対応したパート従業員にも後日感謝状を贈る。