記念碑「思いを繋ぐ」除幕 閉校の湯本中 思い出まとめたQRコードも

天栄村教育文化

  • 画像
    QRコードを読み取り、思い出を振り返る出席者たち
  • 画像
    多くの出席者が参加して除幕した記念碑

 湯本中閉校記念事業実行委員会の閉校記念碑除幕式は21日、校舎敷地内で行われ、今年3月に76年間の歴史に幕を下ろした同校の歴史や卒業生1574人の想いを形にした黒御影石の石碑(幅90㌢、高さ150㌢)の完成を祝った。
 実行委員会は閉校が決定してから、歴代の卒業生や教職員を招いた「思い出を語る会」をはじめ、忘れ得ぬ記憶と思いを共有し、地域に残していくための各種事業に取り組んできた。
 記念碑はその集大成として、卒業生や地域住民、教職員らで資金を寄せ合って完成させた。
 両面表として、片面には「閉校記念碑」の文字、もう片面には最後の卒業生である佐藤瑛汰さん(会津若松商高1年)と星葵さん(光南高1年)が作った歌「忘れない」の歌詞やキャラクター「星三兄弟」、2人が書いた「思いを繋ぐ」の文字が刻まれている。
 さらにQRコードを読み取ると学校の歴史や、クリエイティブディレクター箭内道彦さん、音速ライン藤井敬之さんの2人と佐藤さんらが同歌を制作する様子の動画など見られるサイトに接続できる。
 除幕式で小山志津夫実行委員長は「湯本中は地域の歴史であり、心の拠り所、文化であった。実行委員会は各種行事を通じて現在と過去・未来をつなげる取り組みをしてきたが、その思いを具現化したものがこの記念碑だ。これにより、我々の生きた証が石に刻まれ永遠になったと感じ、事業に関わることができてよかった」とあいさつした。
 来賓の添田勝幸村長、服部晃村議会議長が祝辞を述べ、代表者8人で除幕した。
 渡部幹雄前校長が生徒・教職員で記念碑のデザインを考えたことなど紹介し、苦労と完成の喜びを述べた。
 佐藤さんは「湯本中で学んだことを糧に、高校でも元気に明るく過ごしており、湯本中に感謝しています」、星さんは「特に閉校に向き合い続けた最後の1年間は一生忘れません」とそれぞれメッセージを寄せ、「忘れない」を地元有志のバンドとともに歌った。
 最後に出席者全員で校歌を歌い、緑かがやく山並みに思いのこもったメロディーを響かせた。
 なお実行委員会は村教委と協力して記念誌600部を制作し、18日に地区住民に全戸配布した。

イベント情報バナーイベント情報バナー