凍霜被害の支援対策5項目 JA夢みなみが須賀川市と鏡石町に要望

行政農業須賀川市

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    市長に凍霜被害支援の要請書を手渡す丸山専務

 JA夢みなみは4月10日、25日の凍霜により約2億6600万円の被害を受けた須賀川市内の果樹農家の支援に向け、丸山重一代表理事専務、遠藤稔すかがわ地区統括部長らが19日に市役所を訪れ、橋本克也市長に対策5項目を要望した。
 丸山専務らは県中・県南地域の果樹園で凍霜被害が発生し、今後の収穫量に影響を及ぼし、生産意欲を喪失しかねない状況にあることを説明し、農家の経営安定と産地維持発展のための支援を講じるよう求めた。
 支援対策の内容は○防霜ファンの設置について資材費用に加え、施工費も含み十分な支援〇燃焼資材の霜よけ用オイルヒーターに加え、様々な資材に対し十分な支援〇今回の凍霜被害にとどまらず頻発する自然災害に対応するため、果樹の多目的防災網・防風ネットなどの購入への支援〇被害ほ場の樹勢に応じた徒長枝・不要枝の剪定など管理作業の追加労働に対する支援〇国・県の補助事業については、収入保険への加入が条件となっているため、各関係機関と連携し加入斡旋に取り組み、保険料に対しても十分な支援を行うの5項目。
 JAは水稲、園芸、畜産と幅広く農畜産を取り扱っているが、このうち果樹はモモ、ナシ、リンゴを中心に約300㌶を栽培している。4月の強い降霜により果樹栽培面積の約3分の1にあたる約111㌶で被害を受け、被害金額約2億6600万円で、須賀川市管内だけでも約51㌶、被害金額約1億4300万円となり、地域農業の振興と農家所得に多大なる影響を与えた上、さらに生産資材価格の高騰も深刻な現状である。
 橋本市長は「花の咲く時期が早く今後も被害の可能性もありうる、具体的な取り組みをしていかなければならない。農家の生産意欲を損なわないよう、できるだけ対応する」と述べた。
 なお同日は鏡石町にも要望書を提出した。