11月11日「松明あかし」4年ぶりの通常開催へ 松明行列、おもてなし広場も

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    4年ぶりの通常開催を確認した実行委員会

 420余年の歴史と伝統を誇る、須賀川の晩秋を代表する炎の祭典「松明あかし」は11月11日、翠ケ丘公園の五老山山頂でコロナ禍以前の規模で開催する。午後2時から須賀川一中の本松明、午後3時から大松明が松明通りを行列する。
 松明あかしは戦国時代に須賀川を治めた二階堂家と奥州の覇者伊達家との激戦で落命した犠牲者を悼むため、脈々と受け継がれてきた伝統行事の一つ。昨年は3年ぶりに複数本の松明が会場で点火したが、会場周辺の安全安心確保のため観覧者と関係者のエリアを分けて実施した。
 前夜祭にあたる八幡山衍義は地元町内会の運営で11月10日午後6時から岩瀬八幡神社で催される。
 松明あかしはほぼ通常開催する準備などの関係上、姫松明行列と仕掛け松明は見合わせるが、松明行列は須賀川一中と松明をもりたてる会、丸宮会、市民有志らの協力で4年ぶりに復活する。
 松明行列通過後の午後4時半から東町エリアなどを中心に露店が多数出店する。
 須賀川商工会議所青年部のおもてなしフードコートは午前11時から翠ケ丘公園芝生広場、おもてなし・イベント広場は午後1時からtette前と須賀川信金本店営業部駐車場で小松明制作や戦国鍋の振る舞い、農産物・鉢花などの販売を予定している。
 午後5時から小松明行列が五老山山頂に向かって出発し、奥州須賀川松明太鼓保存会のステージは午後6時から全2部構成で始まる。
 大松明に点火する御神火は午後5時15分から須賀川城址に建立する二階堂神社で奉受式を行い、岩瀬郡市陸上競技協会ランナーが須賀川吟詠同好会の詩吟とともに山頂へ炎を運ぶ。点火は午後6時半の予定。
 4年ぶりの通常開催に向けた第1回実行委員会が29日、関係者ら約40人が出席して市役所で開かれ、実行委員長の橋本克也市長が「新型コロナが感染法上5類へ移行され、地域経済の活性化と観光需要の回復が期待されます。今年はコロナ禍以前の規模での開催を目指し、市民や観覧者の皆様に楽しんでいただけるよう、市を県内外に広くPRしてまいりたい。この地を築いた先人たちの慰霊のため、地域、事業者、学校などの関係者など多くの方々によって受け継がれてきた伝統行事であり、今後どのように継承していくべきか皆さんと検討を重ねていきたい」とあいさつした。
 議事は実行委員会役員・幹事選任、実施要項などを確認した。
 役員は次の通り。
 ▽実行委員長=橋本克也
 ▽副実行委員長=五十嵐伸、菊地大介、水落行男
 ▽事務局長=西澤俊邦
 ▽監事=大柿貞夫、河村朝子
 ▽幹事=佐久間貴士、小林智、西藤城太、佐藤貴紀、森合重晴、加藤勉、遠藤稔、安藤昭人、佐藤久幸、上妻秀男