村瀬継藏さんから技術継承 須賀川特撮塾2期生 オリジナル怪獣「エスターガ」のアクタースーツ制作

教育文化特撮須賀川市

  • 画像
    「エスターガ」を囲んで記念撮影
  • 画像
    「エスターガ」イメージ図
  • 画像
    田口塾長と腕部分を製作する塾生

 須賀川特撮アーカイブセンター特撮塾2期生たちは29、30の両日、オリジナル怪獣「エスターガ」のアクタースーツを作成した。円谷英二監督とともに多くの特撮作品制作に携わった村瀬継藏さんらを特別講師に迎えた。
 特撮塾は須賀川出身の特撮の神様・故円谷監督の魂と技術を継承した“第二の円谷”を目指し、市内中高生ら8人が全9回の講座でオリジナル映像作品を制作する。
 塾長に田口清隆監督(ウルトラマンブレーザーメイン監督)、映像クリエーターの島崎淳さんらを迎え、ほかにもアーカイブセンター開設に深く携わったアニメ特撮アーカイブ機構関係者らも全面協力する。
 昨年開講の1期生考案のヨロイガーに続き、2期生たちは佐藤帆奈美さん(仁井田中1年)らが雷(エネルギー)を連想して考案し、田口塾長がデザインしたイメージ図に仕上げた。「エスターガ」はエネルギーから派生して命名した。
 アクタースーツ制作特別講師の村瀬さんは、4月にながぬまラボで撮影した特撮映画「神の筆」(24年公開予定)の原作・総監督を務め、同作の制作プロデューサーで現代怪獣造型のプロでもある佐藤大介さんも指導にあたった。
 村瀬さんが「大怪獣バラン」(昭和33年公開)で生物の一部らしい透明感を表現するために考案したホースをとがらせて切った技術を塾生に伝承し、エスターガの背中や尻尾部分に装着した。
 村瀬さんは塾生たちがアクタースーツ制作に夢中で取り組む姿を見守りながら「子どもたちはみんな一生懸命にやってくれている。円谷さんの出身地でこんな素晴らしい取り組みがあることはうれしいですね」と話した。
 塾生たちには「(特撮は)造型を作ることも大事だが、作り手の健康を守ることが一番大事」であり、揮発性の高い薬物などを使う場合は室内の換気を十分にすることなどを呼びかけた。
 また「特撮塾の活動を通して、特撮の魅力がさらに広がり、『須賀川で特撮映画が撮影できる』という魅力がもっともっと広がると素晴らしいですね」と将来への期待を寄せた。
 塾生たちは19、20の両日にエスターガが登場する場面に登場する市内の建物ミニチュアを制作し、実際の映像撮影に活動をシフトしていく。

イベント情報バナーイベント情報バナー