【速報】須賀川市議選 新人深谷勝仁氏トップ当選 松川氏が2番手に食い込む 当落差わずか3票

議会選挙須賀川市

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    トップ当選に湧く深谷陣営

 9月3日の任期満了に伴い、前々回の平成27年から8年ぶりの選挙となった須賀川市議会議員選挙は6日、市内53カ所の投票所で投票を受け付けた。定数24に対し25人(現職19人、新人6人)が立候補した超少数激戦を繰り広げ、3141票を得た無所属新人で元市社会福祉協議会職員の深谷勝仁氏(39)=中山=がトップ当選を果たした。
 当落ラインは8年前を大きく下回る500票台で4人が並び、最下位当選と落選者との票差はわずか3票だった。
 今回の市議選は3月の長沼地区在住ベテラン議員勇退表明を皮切りに、体調不安や鞍替え、後進に道を譲るなどを理由に、1期、中堅、ベテラン議員の総勢5人(在職中死去1人含む)が立候補せず、30代後半から50代までの新人5人が立候補を表明し、6月末まで2期連続の無投票やむなしのムードが漂っていた。
 7月3日の立候補予定者説明会に、これまで出馬のうわさがなかった新人3陣営が出席し、このうち1人が立候補を正式表明したことから、8年ぶりの実戦突入が確実となり、各陣営は同30日の告示に向けて急ピッチで準備を進めた。
 続いていた無投票ムードの影響か、一部を除く多くの現職陣営が選挙への準備に出遅れ感が否めず、立候補表明から着々と知名度向上に努めた新人陣営との差が如実に表れた。
 また8年ぶりの選挙のためか、市内全域で各候補支持陣営の高齢化と形がい化が一段と進んだ影響が顕著に表れ、新たな支持層掘り起こしや無支持地域となる草刈り場への支持浸透に成功した候補者が多くの得票を得た。
 7月下旬から猛暑日が続き、各候補が熱心に選挙カーを走らせ、街頭演説を繰り返しても、屋外に有権者の姿が見えづらい厳しい選挙戦となったが、初めての選挙を体験した1期議員からは「何度もくじけそうになったが、最後の最後まであきらめずに政策を訴え続けて良かった」の声も聞かれた。
 トップ当選を果たした深谷勝仁氏は4月の立候補正式表明から「若さと実行力」を掲げ、駅前地区を中核として市内全域に支持基盤を広げ、特に20代・30代の若手世代を中心に得票を集めた。
 午後11時近くにトップ当選発表が伝わると、駅前の後援会事務所は喜びの歓声と拍手に包まれた。
 深谷氏といづみ夫人はお祝いにかけつけた多くの支援者に深々と頭を下げ、何度も喜びを分かち合った。
 深谷氏は「今回の結果は町内会、親族、市民のみなさまと一緒に勝ち取った勝利です。市民のみなさま一人ひとりの声に寄り添って、ともに考えて、一緒に解決していく、一市民としてこれからも頑張っていきたい」と感謝とともに、これからの須賀川市けん引に向けた決意を力強く語った。
 2番手は長沼地区から出馬した新人の松川勇治氏(45)=桙衝=で、次いで強力な支持基盤を後ろ盾に持ち、8年前の選挙でも上位得票した、公明・7期の鈴木正勝氏(70)=新町=が3番手、無所属・3期の大河内和彦氏(56)=塩田=が4番手に続いた。
 8年ぶりの選挙であり、市議選史上初めての無投票決着を経た1期議員8人と初挑戦の新人6人は手探りながらも、各陣営それぞれの戦法で選挙戦を戦い抜いた。

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