風流のはじめ館の俳句ポスト第1回選句会が開かれ、今年度上半期(第1回)入選句40句(一般6句、子ども34句)が選ばれた。
須賀川の俳句文化継承などを目的に、市内24カ所の景勝地(牡丹園など)や小中学校に俳句ポストを設置し、日常的に俳句作品の投句を募集している。
今年度上半期(1月21日~8月27日)は昨年同期比より236人多い1495人(一般239人、子ども1256人)から3730句(一般1647句、子ども2083句)の応募があり、桔槹吟社同人の江藤文子さん、深谷栄子さん、金子秀子さん、髙市宏さんが選者を務めた。
入選句は次の通り。
◇一般の部
▽川口陽正(宮城県富谷市)=手を清め牡丹にふるる庭師かな
▽郡司真理子(郡山市)=ふるさとの「ほほえみ」というふ名の牡丹
▽三瓶紀子(須賀川市)=すれちがふ農夫野焼の臭ひかな
▽塩田和子(鏡石町)=この路地にかつてだんご屋牡丹咲く
▽関根邦洋(須賀川市)=万緑や権現舞の衣装干す
▽渡辺圭子(同)=冬麗や長松院の屋根の反り
◇子どもの部
▽小学1年=佐藤大哉(須賀川一)「ともだちとやけたせなかをくらべっこ」
張堂清観(同)「いがぐりはくすぐったいよみどりいろ」
相楽颯介(白江)「ささぶねにのってどこかにいきたいな」
▽小学2年=酒巻奏亮(須賀川一)「しゃぼん玉めがねのようにくっついた」
吉田柳志朗(西袋一)「せんぷうき右に左にぼくうごく」
我妻冬李也(同)「カブトムシがいとうのしたうらがえし」
小山陽葵(西袋二)「なすのうまあってみたいなせんぞさま」
熊耳功成(阿武隈)「のぼりぼうなつのそらまでのぼりたい」
熊田伊栞(同)「大ばこでたいけつしたらまけちゃった」
菊地悠仁(柏城)「かきごおりたべるまえからとけている」
▽小学3年=根本ももか(須賀川二)「桜咲く兄と分かれる通学路」
鈴木美結(西袋一)「花火がねぐんぐんのびてわらったよ」
佐藤このみ(小塩江)「校ていをえらそうにとぶオニヤンマ」
草野結衣(阿武隈)「とうこうはんきりにつつまれみえないよ」
相楽桔平(白江)「せんすには飛翔という字かいてある」
▽小学4年=鈴木優奈(須賀川一)「葉の上でシャクトリ虫が山になる」
近藤朱々花(阿武隈)「すだれからちがうけしきがみえている」
渡邉碧士(同)「夏祭り友達みっけ手をつなぐ」
伊藤帆花(長沼)「雨がえるぴょんぴょうはねるうちゅうまで」
鈴木結愛(同)「アマガエル緑にかくれどこにいる」
▽小学5年=阿部龍輝(須賀川一)「かぶとむし暑くてひっくり返ってる」
郷莉愛那(阿武隈)「夏祭り花火が上がる五秒前」
本田晃大(同)「グチャグチャと草をふんでく梅雨の道」
小林穂乃花(柏城)「書き初めのところどころがかすれてる」
▽小学6年=森山未結(須賀川一)「夏ざしき昔のようなにおいだな」
小田和優(須賀川二)「青空になりたくて飛ぶしゃぼん玉」
児玉賢亮(同)「友達と俳句つくるよつばめの子」
岡田健真(西袋一)「谷川で初めてとったオニヤンマ」
坪井日向(同)「バニラアイスねこも溶けてる昼下がり」
和田遥翔(西袋二)「校庭に声がきこえぬ大暑かな」
森心菜(柏城)「ブランコにちょこんとすわるあまがえる」
矢部愛音(白方)「やえざくら昇降口を照らしてる」
▽中学1年=圓谷旭生(仁井田)「笹船や夏の光を折り曲げる」
五十嵐心(同)「笹船は嵐の中の船になる」