5年ぶり桙衝神社太鼓獅子 優雅な歩調で来場者魅了


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    優雅な歩調で拝殿を目指す獅子舞
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    曲打ちを披露する子どもたち

 須賀川市指定無形民俗文化財「桙衝神社太鼓獅子」は1日、コロナなどの影響で平成30年以来5年ぶりに神社参道で一般公開され、地元の子どもたちが舞い叩く太鼓や笛の音に合わせて、獅子舞がゆっくりと拝殿を目指す姿に、多くの観覧者から大きな拍手が送られていた。
 桙衝神社秋祭りは毎年9月30日に宵祭り、翌1日に本祭りを行い、旧暦の閏年に合わせて太鼓獅子と神輿渡御を奉納してきた。
 太鼓獅子は華やかで伎楽風の衣装と化粧で着飾った地元の子どもたちが、踊りながら披露する太鼓の曲打ちに合わせて参道から石階段をゆっくりと進む神楽調の獅子舞。
 一つの獅子舞の操演に複数人の大人が入る姿が、10本近い足を持つ異形の獅子とも見られることから、別称「百足獅子」としても愛されている。
 桙衝神社太鼓獅子保存会が伝統を受け継ぎ、昭和43年4月1日に無形民俗文化財指定を受けた。
 当日は午後1時の花火を合図に、先導役の猿田彦に続いて、獅子舞、子どもたちの曲打ち、本神輿の順に山頂の拝殿を目指し、優雅で雅楽調のゆっくりとした歩みで進む一行を囲んで、来場者らは熱心にカメラを向けていた。