25人が感謝込めた歌声磨く 全国に向け須賀川二中合唱部


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    全国大会に臨む部員たち

 須賀川二中の合唱部25人は4大会ぶり5度目となる第75回全日本合唱コンクールに向け、保護者や地域、仲間への感謝などを込めた歌声を磨いている。
 同部は9月30日に行われた東北支部大会中学校同声の部で金賞に輝き、全国出場を決めた。
 楽曲はヴィクトリア作曲の古典的な曲「二人の大天使は呼び交わした(邦題)」、オルバーンによる現代曲「グローリア」の2曲。
 「二人の~」は無伴奏で4パートそれぞれが異なるメロディを少しずつ重ね、美しい和音を響かせる。
 「グローリア」は佐藤生埜部長(3年)と満山結愛副部長(2年)がソロを担い、合唱パートとソロパートを交互に織り交ぜながらより幅広い和音をピアノとともに奏でる。顧問の上澤史子教諭は「特に力が強い2人がいたからこの曲を選んだ」と期待を込める。
 今大会が中学最後のコンクールとなる佐藤部長は人一倍強い思い入れで練習に臨む。
 同部は2019年にも上澤教諭の指導で全国に出場したが、当時80人いた部員は新型コロナの影響で激減した。
 佐藤部長の入部当初、部員はわずか8人だった。周囲に声をかけ、少しずつ部員は増えていき、現在のメンバーで笑顔を交わし、心を通わせながら練習してきた。「最初は人が少なくて不安もありました。それだけに、家族や応援をくださる多くの人だけでなく、今の部員みんなにも助けてもらっていると感じています。大会では部のモットーの『こころからこころへ』を胸に、歌を通じ私たちの思いを届け、金賞をつかみたいです」と力を込める。
 満山副部長は「このメンバー最後の大会なので、練習だけでなく学校生活でも気持ちを一つにしてきた部員たちと精一杯歌います」、部唯一の男子でソプラノを担当する畠山燿介さん(3年)は「全員で協力して金賞をとりたいです」と意気込む。
 全国大会は29日、高松市のレクザムホールで開かれる。