今季2度目の満開 風流のはじめ館のシンボルツリー・キンモクセイ


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    今シーズン2度目の満開を迎えたキンモクセイ

 今年で開館3周年を迎える風流のはじめ館入り口のシンボルツリー・キンモクセイが、今シーズン2度目の満開を迎え、秋を象徴する甘い香りが来館者から好評を得ている。
 今年は厳しい酷暑の影響もあってか、今月上旬に1度目の満開を迎え、短い期間だったが近隣住民や講座受講者らを楽しませていた。
 1度目の満開期が平年よりも短かったため、同館関係者も名残惜しんでいたが、開館以降初めてのシーズン2度目の満開となり、18日は施設を視察した山形県尾花沢市議会一行もキンモクセイを存分に楽しみ、一句を詠む議員もいた。
 キンモクセイは、奥のほそ道で須賀川を訪れた松尾芭蕉を歓待した当時の豪商で俳人の相楽等躬を祖に持つ、相楽本家が同地で代々受け継いできた古木。古くから甘い香りが九里先まで届くとのいわれから「九里香」の別称でも呼ばれる。
 江戸後期の須賀川を代表する女流歌人市原多代女もこのキンモクセイを詠んだとされる「坂町や木犀の香に向ふ風」が句集・たよ女全集に収められている。
 なお22日午後5時から同館等躬の庭で「和傘アート」が展示され、約160本をライトアップする。