開幕した秋季企画展
須賀川市立博物館の秋季企画展「文字の力」は24日から12月3日まで、石や土器、紙などに書かれた各時代の文化や歴史、人々の思いや営みの一端に触れる「文字」に関する資料約70点が並び、来場者に時代を越える文字の力や奥深さ、魅力を伝えている。
須賀川に関する墨書土器など出土文字資料や中近世の古文書、文字による芸術(書)、須賀川ゆかりの人物の筆跡や絵と書が組み合わされた書画など見ることができる。
資料はテーマごとにまとめられており、比較などしながら楽しめる。
「文字を書く」のコーナーでは上人壇廃寺跡から見つかったすずりなどを展示する。
「文字を味わう」では文字を素材とした芸術である「書」について、須賀川を代表する書家で大正から昭和にかけて活躍した妙林寺住職の張堂大龍の作品が多数並ぶ。
「文字と人」では、小林久敬が書いた「円相に一」(明治21年)、角田磐谷による書の作品「和気満堂」(昭和37年)、中山義秀が昭和14年に発表した作品の直筆原稿など、須賀川の偉人が遺した文字も見られる。
そのほか内藤家文書などの古文書、石井雨考や市原多代女らの俳句が並ぶ俳諧一枚摺に添えられた亜欧堂田善による木版画など、バリエーション豊かな資料が並ぶことで、好き好きな視点から鑑賞に没頭できる。
会期中の催しとして「書と詩のハーモニー」は11月7日から、須賀川桐陽高の協力で、生徒たちが創作した詩・俳句・短歌、書を展示する。
ギャラリートークは10月28日と11月10日午後2時から、学芸員が展示資料を解説する。観覧券があれば誰でも参加できる。
若い世代にも見てほしいと、高校生以下は無料となる。また毎週金曜日と土曜日は午後7時まで開館する。
さらに文化の日(11月3日)、松明あかしの日(11月11日)は誰でも無料で見られる。
開館時間は午前9時から午後5時まで。
問い合わせは同館(℡ 0248-75-3239 )まで。