地元食材を活用の飲食店 鏡石地域おこし協力隊の小柳夫妻 11月14日オープン、交流の場にも


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    14日のオープンへ準備を進める小柳夫妻

 鏡石町地域おこし協力隊の小柳拓未さん(24)・比呂さん(25)夫妻は町内本町271の空き店舗を改修し、地元の食材を活用した飲食店「poco a poco(ポコ・ア・ポコ)」を11月14日にオープンする。「女性や学生など誰でも気軽に立ち寄り、交流も楽しめるようなスペースを作りたい」と意気込む。
 2人は昨年1月に着任し、特産品を活かした「料理でまちづくりプロデュース」や料理教室などに取り組んできた。
 今月には新たに郡山女子大附属高の生徒たちと共同開発した町内産イチゴの「チーズスティック」「レアチーズアイス」「ムース」の3種類を発表し、一部をイベントで販売・試食したところ好評を得た。
 今回の店舗は、2人が以前から目標としていた拠点づくりの一環でもあり、具体的に話が進んだ7月からできる限り自分たちの手で内装や外装などの工事を進めてきた。
 店名の「poco a poco」は音楽用語で「少しずつ」の意味であり、少しずつ地域に愛され成長していく店となるよう願いを込めた。
 メニューは町産の野菜や果物をふんだんに使い、拓未さんが修行で培ってきたビストロフレンチの技法で調理する。
 郡山女子大附属高との共同開発商品の一部もメニューに加わる予定。
 11月7日から11日までプレオープンとして関係者を招くなどして、オープン後は他の業務との兼ね合いもあるため、平日4日間程度営業を予定している。
 また土・日曜日には今後イベントなど企画したいと張り切る。
 「地域おこし協力隊として着任し、農家の皆さんから悩みを聞く機会もありましたが、話を聞くだけでは力になれず、歯がゆい思いもありました。こうして拠点を設けたことで、これまで以上に地域の力になれればと思います」と2人。また拓未さんは「自分自身、料理に感動したことからこの道を選んだので、来ていただいた方に『美味しい』『来てよかった』と笑顔になり、自分と同じように感動を味わってほしい」、比呂さんは「町民の新しい交流の場としての活用も楽しみにしています。これまでの恩返しができるよう、精いっぱい頑張ります」と語った。