少数激戦の県議選スタート 須賀川市・岩瀬郡選挙区 現職2人、新人2人立候補


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    (届け出順に左から)丸本候補、水野候補、渡辺候補、吉田候補

 任期満了に伴う福島県議会議員選挙は2日告示され、須賀川市・岩瀬郡選挙区(定数3)には、午前9時現在の選管届け出順に共産党新人の丸本由美子候補(61)=向陽町=、自民党1期の水野透候補(56)=朝日田=、自民党1期の渡辺康平候補(38)=岡東町=、立憲民主党新人の吉田誠候補(47)=和田=の現新4候補による少数激戦の火ぶたが切って落とされた。
 各市町村選管による1日現在の有権者数は須賀川市6万2618人(男3万703人、女3万1915人)、鏡石町1万390人(男5070人、女5320人)、天栄村4577人(男2289人、女2288人)。
 期日前投票は須賀川市が3日市役所1階みんなのスクエア、6日から長沼保健センター、岩瀬市民サービスセンター、大東コミュニティセンター、須賀川駅2階コミュニティプラザで、鏡石町や3日から町役場1階第2会議室で、天栄村は3日村体育館、8日から湯本支所で受け付ける。
 開票は12日午後8時から始まり、午後9時頃には大勢判明する見通し。
 各陣営は2日午前中に各事務所前などで第一声を行い、集まった支持者を前に選挙公約を訴えた。
 各候補の第一声は次の通り。

【丸本由美子候補】
 南町地内の選挙事務所で出陣式と第一声で多くの支持者に支持を訴えた。
 丸本候補は「暮らしを守る政治に地域初の女性県議誕生に力を貸してください。一番の焦点は今の政治を変えられるのか問われている。皆さんの代弁者として役に立てるよう全力で戦う。3つの約束を誓う。1つは暮らしの声を県議に届けること。学校給食費無料、税金の使い方を変える、須賀川市議として20年間の経験を活かし要求を実現化させ、若い人たちが希望を持てる暮らしを作りたい。2つ目は高齢者のバス、タクシー利用の補助など安心して老後を暮らせる社会の実現。3つ目はジェンダー平等であり、地域初の女性県議を誕生させ県民の願いを届けるための約束をするために頑張っていく。定数3の中に女性議員がいることで政治は変わる。議会で活かし暮らしを守る。平和の願いを高齢者や子育て世代まで、丸本で変える、政治を変える、皆さんで本気で変えよう、地域から初の女性県議に全力で勝ち抜く覚悟だ。頑張ります」などと多くの支援者を前に呼びかけた。
 日本共産党の石川渉山形県議会議員や相馬健一選対本部長・党県南地区委員長らが応援に駆けつけた。

【水野透候補】
 大町地内の後援会事務所で出陣式を行い、「これからも皆さんの声をしっかりと聞いて政治活動を続けさせていただきたい。皆さまのご支援をお願いいたします」と集まった大勢の支援者を前に気勢をあげた。
 「須賀川の鍾馗様のように八方にらみで端から端までを見据えて、この10日間を戦っていきたい。市職員、市議会議員、県議会議員、その経験の全てをしっかりと反映させる活動ができる。それができるのは県内全ての候補者の中でも私一人だと思う。その経験を無駄にせず、住民の皆様のお陰で政治活動ができるという感謝の気持ちを持ってしっかりと選挙戦を戦い抜いて、トップ当選を目指して、皆さまの期待に応えたい。尊敬する田中角栄は舗装されている場所ばかりでなく、未整備の奥までくまなく歩く『ドブ板選挙』を推奨していたが、自分もそれを実践しており、その中で、東日本大震災後に未だ放置されてきた課題や、住民の切実な悩みとも直面してきた。そうした声の一つひとつを吸い上げ、今後も県政に反映していきたい」と訴えた。細谷松雄選対本部長、関根保良連合後援会長のあいさつに続き、来賓の大寺正晃市議会議長、広瀬吉彦自民党須賀川支部長が激励した。

【渡辺康平候補】
 岡東町地内の選挙事務所近くの宮脇書店駐車場で第一声を行い、「圧倒的な票でこの選挙を勝ち上がり、須賀川・岩瀬地方に渡辺康平ありと見せつけることがこの地域の発展につながりる。ご支援よろしくお願いします」と支持を訴えた。
 古寺純選対本部長と厚海徹連合後援会長は「この10日間、他の追随を許さない、渡辺康平の4年間の実績、人柄、情熱を武器に思う存分戦って1位を獲りましょう」と鼓舞した。
 渡辺候補は「この1期4年の私の政治活動にこの10日間で大きな審判を受けると思う。令和元年台風、2度の県沖地震、新型コロナ、農業災害など様々なことがあった。福島の課題一つひとつに対し自民党県議会会派としてしっかりと取り組んできた。本日お集まりの皆さまのご要望や声を届け、形にする政治に取り組んできた。その結果が、今回の選挙で数として票として現れてくる。全力で皆さんとともに須賀川市、鏡石町、天栄村を駆け抜けていく。福島県の明るい未来を切り拓いてまいりたい」と熱弁を振るった。
 来賓の和田政宗参議院議員、大谷敏治奈良県山添村議、大寺正晃須賀川市議会議長らが激励の言葉を述べた。

【吉田誠候補】
 須賀川市本町の結の辻で出陣式を行い、「つながりは大きな力になる。私は人と人、人と社会・地域、市町村と県、県と国をつなぐ架け橋になる。皆さんと手をつないで、今までより胸を張って誇れる地域づくりをともに進めたい」と訴えた。
 地元新聞記者や玄葉光一郎代議士の秘書として課題と向き合ってきた経験、宗方保県議の後継としてのまちづくりの熱意に触れたことなど語り、「同じ目標を持つからこそ困難を成し遂げられる。つながりは共感・協力・協働であり、地域づくりに共通する。立候補に向け120日間、草の根に分け入り皆さんの声を聞き人口減少など、まさに当地域で起こっている実態を見てきた。大切なのは人への投資であり、物価高に負けない賃金の上昇、稼げる農業の仕組み、既存企業を大切にしながら新しいものを生み出す仕組み、福島空港の再興など、毎日を豊かに暮らす明日を迎えるにあたり避けて通れない」と強調した。
 応援に駆けつけた玄葉光一郎代議士は「当選すれば当地区で一番仕事ができる県議になる」と太鼓判を押した。
 宗方保後援会長、高橋秀勝選対本部長があいさつしたほか、大寺正晃市議会議長、鈴木重一連合福島会長代行が激励した。