黙々と写経する受講者たち 高校生の作品が並ぶ会場
須賀川市立博物館で開いている秋季企画展「文字の力」に合わせたワークショップ「写経で文字の力に触れる」は5日に開かれ、約20人が般若心経を写し、精神統一した。また7日からは須賀川桐陽高の文学部と書道部の生徒による作品展示「詩と書のハーモニー」もスタートした。
ワークショップは妙林寺の張堂律俊住職を講師に迎え、写経の実用面・信仰面の歴史について解説を受けた後、般若心経を写した。
受講者たちは衣擦れさえ響くような静寂の中に身を置き、神経を研ぎ澄まして一文字一文字を丁寧に書き写す所作に時間を忘れて没頭していた。
高校生の作品展示は文学部の1・2年生代表4人が秋をテーマに俳句をそれぞれ1句詠み、書道部1年生代表4人が得意な書体で仕上げた。
高校生らしい素直な感性で詠まれた句は、同世代の手により書となったことで、新しい深みを醸し出している。
企画展はこのほか、石や土器、紙などに書かれた各時代の文化や歴史、人々の思いや営みの一端に触れる「文字」に関する資料約70点が並んでいる。
会期中は若い世代にも見てほしいと、高校生以下は無料で観覧できる。
また毎週金曜日と土曜日は午後7時まで開館する。さらに松明あかしの日(11日)は誰でも無料で見られる。
開館時間は午前9時から午後5時まで。
問い合わせは同館(℡ 0248-75-3239 )まで。