吉田氏・渡辺氏・水野氏が当選 福島県議会議員選挙 須賀川市・岩瀬郡選挙区


 任期満了に伴う県議会議員選挙は12日投開票し、須賀川市・岩瀬郡選挙区は立憲民主党新人の吉田誠氏(47)=和田=が堂々の1万票を超えて圧勝し、次いでともに自民党1期の渡辺康平氏(38)=岡東町=と水野透氏(56)=朝日田=が当選し、共産党新人の丸本由美子氏(61)=向陽町=が善戦及ばず涙を飲んだ。
3市町村の投票率は43・46%(男43・11%、女43・79%)で4年前と比べて1・02ポイント下がった、得票数は吉田氏が1万1629票、渡辺氏が8102票、水野氏が7777票、丸本氏が5425票。
吉田氏は県民連合のベテラン宗方保氏の後継として立候補し、地元新聞記者や玄葉光一郎代議士秘書として築いた人脈と経験を基に3市町村全てでトップ得票を決め1万票を超える得票数につなげた。
渡辺氏は1期目の台風19号や2度の県沖地震対策、コロナ対応、阿武隈川(釈迦堂川)流域治水対策など実績を訴え、3市町村すべてで前回を上回る得票を得たが目標のトップ当選には届かなかった。
水野氏はSNSやチラシ、松明あかし会場でのアピールなど知名度向上に努め、1000票近く票を伸ばしたがリードする2候補に及ばなかった。
3市町村選挙管理委員会によると、当日有権者数は須賀川市6万2083人(男3万430人、女3万1653人)、投票者数2万6282人(男1万2748人、女1万3534人)、投票率は42・33%(男41・89%、女42・76%)で前回比0・17ポイント減。
鏡石町有権者数1万301人(男5018人、女5283人)、投票者数4322人(男2102人、女2220人)、投票率は41・89%(男41・89%、女42・02%)で前回比4・71ポイント減。3市町村で最も低い結果となった。
天栄村有権者数は4541人(男2267人、女2274人)。投票者数は2826人(男1409人、女1417人)。投票率は62・23%(男62・15%、女62・31)で前回比3・67ポイント減。
3市町村別の開票結果は当選順に、須賀川市が吉田氏9168票、渡辺氏6369票、水野氏5668票、丸本氏4709票。鏡石町は吉田氏1532票、渡辺氏1003票、水野氏1215票、丸本氏503票。天栄村は吉田氏929票、渡辺氏730票、水野氏894票、丸本氏213票となった。

【吉田誠氏】

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    3市町村トップ当選に湧く吉田陣営

 午後9時過ぎに須賀川市大町の選挙事務所に須賀川・天栄の結果が入り、総得票数トップでの当選が確実になると集まった約100人の支持者らが拍手で喜び、ほどなく現れた吉田氏を高橋秀勝選対本部長が熱い抱擁で祝福した。また鏡石の開票結果が知らされ、3市町村トップとわかると、ひと際大きな拍手で湧いた。
選対本部事務局長の大河内和彦市議の発声で万歳三唱し、関係者一同で喜びを分かち合った。
吉田氏は「ありがとうございます」と深く一礼した後、「選挙戦で訴えてきた『つながり』が結実した票数であり、松明あかしのような燃え上がるやる気で満ちている。給食無償化や賃金水準向上など、人・仕事・暮らしの3分野10の約束の実現へ、具体的な政策を県政に届けたい。皆さんと共感・協力・協働して4年間進んでいきたい」と力強く述べた。
高橋選対本部長は「吉田氏は必ず約束を実現する」と太鼓判を押した。連合後援会長の宗方保県議は自身の議員バッジを継承し、「この票数に見合った活躍をしてほしい」と激励した。玄葉光一郎代議士も駆けつけ「おごらず謙虚に、精力的に、トップの自覚をもって活動してもらいたい」とたたえた。

【渡辺康平氏】

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    当選を祝い「必勝ダルマ」に目入れする渡辺氏

 雨に包まれた選対事務所に入りきらないほどの50人を超える支持者が午後9時前から続々を足を運んだ。
古寺純選対本部長の最終的な当確発表は午後9時50分過ぎ。本人到着に合わせて安どの声が聞かれた一方で、目標としていたトップ当選に及ばず、2選連続2位当選を喜ぶとともに、4年後のトップ当選へ士気を高めた。
古寺選対本部長と厚海徹連合後援会長は「選挙に関ったみなさまの努力の結晶が実ったと思います。ありがとうございました。次にはぜひともリベンジしましょう」と感謝を述べた。
喜びの万歳三唱、必勝ダルマ目入れで喜びを爆発させ、渡辺氏は「10日間の戦いを走り抜けました。3市町村ともに4年前と比較して全て純増の結果となりました。心から感謝申し上げます。(4年後の)次の選挙戦がすでに始まっています。県議会で様々な分野で次の戦いに備えなくてはいけません。まずは8000を超える票をしっかりと背中に抱えて、“全ては県民のために”のスローガンの思いでしっかりと仕事をし、次の4年後にあらためて有権者の皆さまの審判を受けようと思います。みなさまありがとうございました」と力強く述べた。

【水野透氏】

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    再選を果たし万歳三唱をする水野陣営

 須賀川市大町の事務所内に午後9時半頃に当選の朗報が入り、詰めかけた支持者たちから歓喜の拍手と歓声に包まれた。
細谷松雄選対本部長が「当選いたしました。お陰さまで皆さんの力と協力ありがとうございました」とお礼の言葉を述べた。
水野氏は「本当にありがとうございます。一人では戦えない選挙です。前回よりも票を伸ばして当選いたしました。4年間の実績を訴え皆さんの支えもあり安定した選挙戦で戦えることができました。国会議員との交流や小泉進次郎代議士との地球環境問題、子育て、将来について話す機会が転機となり、スカジャンで10日間活動しました。出陣式にも鍾馗様の八方にらみで見落とさない方向で戦いました。一人では勝ち取ることの出来ない選挙戦でした。2期目の県議に努めます。政治活動が出来ることに感謝を忘れずに、もっともっと発展できるよう、これからも一生懸命働いてまいります」と感謝の意を伝えた。
ウグイス嬢から花束を受け取り、細谷選対本部長、関根保良連合後援会長、水野氏、妻佳代子さんらが万歳三唱し、県議再選を祝い、駆けつけた支持者たちと硬い握手を交わし喜びを分かち合っていた。