最高賞の大賞は渡辺さん 桔槹吟社の牡丹俳句大会


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    菫さんを講師に迎えた牡丹俳句大会

 須賀川の俳句結社桔槹吟社の牡丹俳句大会は12日、市内外から多くの俳句愛好者が参加してtetteで開かれ、最高賞の大賞は渡辺家造さん(古殿)の「春耕の棚田一枚づつ目覚む」が選ばれた。
 須賀川牡丹園の露地牡丹の見頃時期に合わせて毎年、桔槹吟社が中央俳壇で活躍する俳人らを講師に迎えた講演会と俳句大会を企画している。
 開会式で江藤文子代表は「私たちの文化のもととなった多くのものが中国からもたらされております。講師の菫振華先生の講演を楽しみにしております」とあいさつした。
 講師の菫さんは中国出身、中央俳壇で活躍する。松明あかしの歳時記収載に尽力した故金子兜太さんの晩年の教え子で、現代俳句協会会員、日本忠僕文化交流協会会員。句集「年軽敵足跡」など発刊、「海原」同人。
 11日に桔槹同人らと牡丹園内を吟行し風流のはじめ館で句会を開いた。
 講演は「私と俳句と中日文化交流」をテーマに俳句への思いなどを語った。
 俳句大会は講師の菫さん、江藤代表、永瀬十悟さんら主要同人らが選者を務め、上位入賞者を表彰した。
 成績は次の通り。
 ▽牡丹俳句大会大賞=渡辺家造(古殿)「春耕の棚田一枚づつ目覚む」
 ▽市長賞=野崎キン子(玉川)「ぼうたんは百二年目のはねつるべ」
 ▽市観光物産振興協会=深谷栄子(須賀川)「先生は百歳春をまとひ来る」
 ▽牡丹園保勝会=江藤文子(須賀川)「指切りの指より蝶の生れけり」
 ▽市文化団体連絡協議会長賞=江藤文子(須賀川)「霜柱踏めば昔がきらきらす」
 ▽県俳句連盟賞=髙市宏(郡山)「月面にきつとあるはず薄氷」
 ▽俳人協会県支部賞=佐藤皆夫(須賀川)「老農の鍬は方減り春時雨」
 ▽県現代俳句協会賞=久保悦子(須賀川)「空一枚洗ひて来たり初燕」
 ▽福島民報社賞=有馬澄子(須賀川)「一村を傾け咲くや梨の花」
 ▽福島民友新聞社賞=野崎キン子(玉川)「一掬の寒九の水の地震の地に」
 ▽須賀川商工会議所賞=続橋清(郡山)「開墾の地名残りぬ蕗の薹」、伏見良子(須賀川)「軽目焼ふはりと膨れ春の山」、岡本堯子(矢吹)「はくれんや母乳ゆるりとあふれをり」
 ▽須賀川信用金庫賞=渡辺圭子(須賀川)「木の根開くうれひのひとつうすれゆく」、金子秀子(須賀川)「掬はれて舟の形に春の水」、同「その上の空美しき巣箱かな」
 ▽阿武隈時報社賞=内山ケイ(須賀川)「ぼうたんの莟きりりと陽に太る」
 ▽マメタイムス社賞=永瀬十悟(須賀川)「杜甫の山河芭蕉の山河星月夜」
 ▽ウルトラFM賞=水野滋子(福島)「あたたかや畑に拾ひし土器破片」
 ▽桔槹吟社賞=江藤文子(須賀川)「紙風船突けばしあはせさうな音」、柳沼和子(須賀川)「灯さずに座る畳や花疲れ」、藤田光のり(矢吹)「春昼のジャズの流れる理髪店」、伏見良子(須賀川)「春風を連れてくる子へ道譲る」、野崎キン子(玉川)「木の芽和しづかな雨の降る日かな」、金子秀子(須賀川)「ふと人に紛れてゐたる蟇」、平田良子(郡山)「春隣一つ空いてる試着室」、三瓶紀子(須賀川)「正面に牡丹のみゆる母の部屋」、小川美利(須賀川)「岩海苔掻く指先に息吹きかけて」、印田弘司(矢吹)「一筋に光る電車や夕枯野」、小林文子(郡山)「夏近し宙返りする体操部」、藤変木(福島)「鶯の肺活量を真似てみる」、水野イチヨ(須賀川)「閉校の校旗返還雪の果」、同「枇杷の花また来るからと父に言ふ」、永瀬十悟(須賀川)「杏子忌や句帳を濡らす春の雪」、同「シルクロード終着点の菫かな」、武藤主明(会津若松)「花筏心の岸を離れゆく」