米の品質など競う世界最大規模の品評会「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」の2026年度須賀川市内開催に向け、関係者らは5日、須賀川岩瀬実行委員会を設立した。来年11月にはプレ大会も予定しており、一連の事業を通じて地元の米を全国にPRする。
コンクールは米・食味鑑定士協会などが平成12年から続く。国内外の米を一堂に集めて審査・評価し、安全性や良食味を求め「良質な米作り」に日々精進する生産者や生産団体を支援のため、毎年新米の出そろう11月下旬から12月上旬頃に開いている。
昨年のコンクールには国内外から5092点が出品され、機械による1次審査を通過したノミネートの米を食味鑑定士が官能審査した。最高賞である国際総合部門金賞は18点が選ばれ、このうち2点は天栄村産米だった。
須賀川での大会は2009年の天栄村以来17年ぶりの県内開催であり、さらにその後も会津若松市、双葉郡と県内で続く。異例の3年連続開催で風評被害払拭につなげたい狙いもある。
須賀川岩瀬実行委員会は須賀川・鏡石・天栄の3市町村首長と職員、夢みなみ農業協同組合、米・食味鑑定士協会などの関係者15人で構成し、幹事会で総務・広報・コンク0る・おもてなしを分担する。
県産米の食味と栽培技術向上の意識を高め、安全・安心で食味の良い県産米を全国にPRしてブランド力を高め、価格向上に寄与することを目指す。
設立総会で実行委員長に就任した橋本克也市長は「風評被害は長く続いているが、我々が既に確信している地元産米の安全・安心でなく、美味しさでこそ評価されたい段階にある。開催により県産米の美味しさのPRに協力をお願いしたい」とあいさつした。
今後の主な事業として来年11月16日にtetteで県産米を対象としたプレ大会、再来年12月5、6の両日に市文化センターで本大会を開く。
本大会は5000点の応募と延べ5000人の来場者、約450人による懇親会も計画している。
開催に向け今年度は、11月のつくばみらい市米コンテスト、12月に山梨県で開かれる国際大会の視察を予定している。
また来年度は岩瀬農業高と食生活改善推進員の協力を得ながら米飯官能鑑定士養成講座を2回実施し、審査に適した米の炊き方など学んでもらい、本大会の炊飯につなげる。
なお、総会終了後、実行委員長と副委員長は県知事・議会への要望活動を行い、開催に向けた財政支援など協力を求めた。
役員は次の通り。
▽実行委員長=橋本克也市長▽副実行委員長=木賊正男町長、添田勝幸村長、佐々木一成組合長▽顧問=鈴木秀之米・食味鑑定士協会長、渡部俊男全国農業協同組合連合会県本部長▽監事=佐久間貴士商工会議所専務理事、丸山重一夢みなみ代表理事専務