日本てんかん協会県支部とすかがわ地方基幹相談支援センターの「てんかん講演会」は7日、市役所大会議室で開かれ、福島病院の杉浦嘉泰院長が「てんかんのケアとサポート」をテーマに講話し、参加した約100人が症状や治療などを学んだ。
正しい理解を広げ、偏見をなくしてほしいと企画した。
県支部の吉田大二代表は「てんかんは100人に1人が発症すると言われている。患者や家族がいきいきと生きていける社会に近づけるよう、考える機会にしていただきたい」とあいさつした。
講師の杉浦院長は神経内科専門医・指導医で、てんかん診療に関する論文を発表するなど高い専門性を持つ。
パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)など神経難病の慢性期を診られる施設が県内になかったこともあり、福島病院に来たことなどを説明した後、突発性の過剰で無秩序な大脳神経細胞の放電を特徴とするてんかんと、筋肉の不随意かつ発作的な収縮を示すけいれんとの違いや、けいれんのないてんかん発作、脳卒中や失神、急性腎不全など間違われやすい疾患などを解説した。
またてんかんは65歳以上で発症することも多いことから、高齢初発の発作兆候も説明した。
受講者たちはどのような支援が必要であるかなどを考えながら正しい知識を深めていた。