天栄村田良尾の白河メドウゴルフ倶楽部でプレーしていた65歳男性の命を迅速・適切な対応で救助したとして、同ゴルフ場と客3人は須賀川地方広域消防組合から協力者表彰を受けた。
その場に居合わせて対応した会津若松市の会社員佐藤公悦さん(61)、新潟県阿賀野市の無職成海十紀生さん(80)、同じく中村ひな子さん(75)の3人と、同ゴルフ場の渡邊治支配人らスタッフ3人が出席した。
事案は6月13日午後0時5分頃、佐藤さんとプレーしていた65歳男性が突然倒れた。佐藤さんは大声で意識を確認していると、倒れた現場を見ていた成海さん、中村さんの2人も駆けつけた。
佐藤さんはゴルフ場に急いで連絡を取り、成海さんは記憶を頼りに心臓マッサージを行った。
連絡を受けたスタッフは直ちにAEDを持って駆けつけて1次救命処置にあたり、救急隊が到着まで人命をつないだ。
佐藤さんらに賞状を手渡した小針則雄消防長は男性が社会復帰できたことを報告し、「心停止急病者の命を救うには『救命の連鎖』が重要で、今回はまさにその救命奏功事例だった。今後、応急手当普及に役立たせていただきたい」と称賛した。
救命の連鎖とは「心停止の予防」「心停止の早期認識と通報」「1次救命処置(心肺蘇生とAED)」「2次救命処置と心拍再開後の集中治療」の4つの輪であり、これらを素早く適切につなげることで救命効果が高まる。
佐藤さんらは「とにかく命が助かり、社会復帰まで回復してホッとしている。当時はとにかく助けなければと体が自然に動いた」と語り、渡邊支配人は「AEDを昨年最新のものに更新したばかりだったことも功を奏した。お客様の安全を第一にした行動が身についており、これからも安全・安心にプレーしていただけるよう取り組みたい」と述べた。