「乙な駅」9月28日オープン 玉川村 乙字ケ滝に複合型水辺施設


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    オープン間近の「乙な駅たまかわ」

 玉川村が阿武隈川の乙字ケ滝周辺に整備している複合型水辺施設の愛称「乙な駅たまかわ」が28日にオープンする。交流人口、関係人口の拡大に期待が寄せられている。午前11時からオープニングセレモニー、一般の利用は午後2時からとなる。
 東日本大震災以降、阿武隈川のほとりに建つ空き店舗を活用し、かわまちづくりの拠点施設として、設計、建設、運営、資金調達を同時に行う「DBFO方式」に整備し、設計当初から運営予定の民間事業者が関わり、利用者が集って利用しやすい空間づくりに取り組んだ。
 空き店舗は国立競技場などの設計を手掛ける隈研吾氏が平成8年に乙字ケ滝に調和する設計にしたことから、今回も建物自体が陸と川をつなぎ、間伐材を使って光、視界、風をコントロールし、雄大な川を眺めながら憩いの時を過ごせるよう再設計した。
 建設・設計の資金調達から整備まで民間の力を最大限に活用し、三柏工業(須賀川市)、あぶくまビール(玉川村)、トーカンオリエンス(東京都)、三菱HCキャピタル(同)などでつくる共同企業体が協力して進めてきた。
 オープンセレモニーは須釜泰一村長のあいさつ、テープカット・くす玉割り、愛称命名者に記念品贈呈、隈氏のスピーチなどを予定している。
 村内にはこれまでも新鮮な野菜や果実の直売、サルナシ、トマトなどを加工し商品化した特産品などを販売する村生産物直売所「道の駅こぶしの里」、福島空港内のアンテナショップ「空の駅」、認定こども園や遊具広場などを含む「こどもの駅」、廃校となった四辻分校の面影を残した「森の駅Yodge(ヨッジ)」が既存し、駅シリーズに連なる新たな拠点として、「乙な駅たまかわ」とのさらなる連係した活用に期待が高まっている。

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