公立岩瀬病院は10月から消化器外科と泌尿器科で手術支援ロボット「ダヴィンチ」の本格運用を開始する。25日に初めて支援ロボットを使った前立腺がん除去手術を執刀した植村元秀泌尿器科部長と土屋貴男院長が翌26日に手術の無事終了と今後の展望などを報告した。
同院は須賀川・岩瀬地方をはじめ県南エリアの医療を支える総合病院として質の高い医療を提供しているが、今回同地区初となる手術支援ロボを導入することで、これまで別地区に転院を余儀なくされてきた症例の治療を完結でき、患者と家族の負担が軽くなるなどのメリットが高まる。
執刀した植村部長は公病赴任前から支援ロボ指導者の資格を取得しており、ロボ導入が今後も高いレベルでの医療提供と医師・スタッフの技術習得、研修医確保からの医師招へいにつながると期待を寄せる。
植村部長と土屋院長は「県立医大と同レベルの医療が本院でも提供できることで、まずは消化器外科で年20人、泌尿器科で年30人から40人の手術を目指し、須賀川・岩瀬地方の医療を守っていきたい」と話した。
10月1日からは植村部長とともに支援ロボ指導者資格を持つ遠藤久仁外科医師が県立医大から赴任し、同院医師らとともに手術にあたる。
同院によると手術支援ロボット「ダヴィンチ」は県内須賀川以南エリアでは初導入であり、①身体の負担が少ない②従来は難しかった部位の治療を実現③精密・正確で安全性が高いなどのメリットがある。患者は従来より小さな傷で手術が受けられることで術後のリハビリが早く進み、社会復帰も早くなる。
25日に前立腺がん除去手術を終えた患者は26日の昼食時には食欲もあり、輸血の必要もなく順調に快方に向かっているという。
手術や診療に関する問い合わせは同院ホームページ(https://www.iwase-hp.jp/)からできる。