須賀川市の長沼・岩瀬が過疎地域指定を受けて令和4年に発足した任意団体「長沼・岩瀬の未来を考える会」は14日、市役所で大寺正晃市長らと面会し、11月4日の自主映画上映会「黄金のペットボトル」をPRし、市と共同歩調を取るために意見交換した。
大岡清一代表、市議の松川勇治副会長、長沼出身で映画の監督・脚本を担当した東北芸術工科大学大学院修士1年の木村晃子さんらとオブザーバーで須賀川創英館高進学クラスの2年生9人も同席した。
考える会は過疎地域指定に伴う令和4年度地域懇談会参加をきっかけに始動し、懇親を深めながら地域の在り方について議論・探求を深めてきた。
これまでの活動として西会津町を舞台にしたドキュメンタリー映画「つぎの民話」上映会、冊子「過疎地域の100人の声(仮称)」編纂、すかがわ軒先市の展開、文化財保護に関する調査と確認など行ってきた。
映画「黄金のペットボトル」でも問題提起した勢至堂峠に廃棄された尿入りペットボトルの中身を肥料にして、ヒマワリを育てる取り組みへとつなげている。
また新しい地域創生の取り組みとして、芸術家らの活動を地域と結びつける「アーティストレジデンス」、地域を舞台にした新しいビジネス展開を促進する「ネクストコモンズラボ」事業、自伐型林業の振興などを市長に提案した。
大岡代表は「自分たちの活動が長沼・岩瀬にバタフライ効果を起こし、さらに発展させることができれば」と話した。
同席した佐藤陽向さん(創英館高生徒会長)は「地域の魅力を発信すること、まちを盛り上げることなど僕たちにもできることを考えていきたい」と感想を述べた。
表敬訪問に合わせて、同校JRC部が「黄金のペットボトル」校内上映会を15日午後、監督の木村さんを迎えて同校で開いた。
長沼・岩瀬の未来を考える会の「黄金のペットボトル」上映会は11月4日午後3時から長沼コミュニティセンターで開かれる。参加費は1人500円。