須賀川市、鏡石町、天栄村は来年4月からプラスチック使用製品(プラ製品)廃棄物の分別収集を開始する。このうち須賀川市では7月から2カ月間、新栄町と十貫内で分別収集サンプル調査を実施し、55㌔のリサイクル可能なプラスチック製品が集まった。一方、規格外品も49・5㌔寄せられ、本格導入に向けた適切な情報発信が重要とわかった。
「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に基づき、分別方法の見直しや市民への周知啓発、リサイクルを通じ、資源の循環促進を図る。
来年4月からはこれまで食品トレイなどプラスチック製容器梱包に加え、「素材が100%プラスチックでできている」「1辺が30㌢未満」「ひどく汚れていないもの」の3点を満たすプラスチック製品を、資源物②(ペットボトル等の回収日)に回収する。
ゴミ袋にプラスチック製容器梱包と一緒に入れて収集場所に出す。
サンプル調査では2つを別のゴミ袋に分別して出す方法も試したが、住民から手間がかかるという感想が寄せられたこともあり、持続可能性を重視して手間を軽減する方法を採用した。
また汚れについて、どこまできれいにすべきか悩むとの声もあったが、担当者は「可燃ごみに出した場合もエネルギーとして活用できる。洗剤で洗う必要まではないため、汚れが落ちなければ悩まず可燃ごみに出してほしい」と話す。
このほかネジやモーターなど金属やゴムなどが含まれる製品がプラスチックごみとして出されているケースもみられ、市では広報やホームページ、LINEなどでの周知、チラシの全戸配布、市役所や各コミュニティセンターでの説明会などで住民に理解と協力を求める。
サンプル調査をもとに算出したプラスチック製品の年間排出見込み量は60㌧で、これまでの食品トレイパック類と比較して重さは2・7倍、体積は1・7倍まで増える可能性がある。
毎月2、3回ある資源物②を定期的に利用してもらうことで、1回あたりの排出量を減らすことも重要となる。
回収したプラスチック製品はリサイクルパレット(樹脂パレット)やエコペールなどに活用される。
市廃棄物減量等推進審議会は5日、市役所で開かれ、来年4月からの開始に向け分別収集方法や周知方法について委員らに意見を募った。