初冬の風物詩「牡丹焚火」 11月16日 天寿を全うの古木に感謝


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 須賀川の初冬の風物詩で、天寿を全うした牡丹の枯れ枝を感謝ともに火にくべる「牡丹焚火」は、16日午後4時半から牡丹園中央広場大ケヤキ前に炉を特設して厳粛に開かれる。参加無料。4時から先着50人に牡丹炭(軟炭)をプレゼントする。
 長年、大輪の牡丹を楽しませ天寿を全うした牡丹の古木や折れ枝を供養する伝統行事で、大正期に牡丹園主の柳沼翁が親しい俳人を招いて始めたのがきっかけとされる。幻想的な光景は原石鼎や吉川英治らの作品にも登場し、初冬の季語として歳時記に収載されている。
 夕闇に包まれた園内に枯れ枝をくべて立ち上る火柱が徐々に落ち着きはじめ、熾火(おきび)が青紫の炎に包まれる頃には、環境省「かおり風景100選」に選定された独特の芳しい香りが炉の周りを包み込む。
 須賀川茶道連合会の呈茶サービスを1時から4時まで牡丹会館売店前で行い、温かい茶と菓子を無料で振る舞う。
 桔槹吟社の牡丹焚火講演会は2時から牡丹会館多目的ホールで開き、俳人の髙田正子さんが「青頓の黒牡丹、杏子の白牡丹」をテーマに講話する。受講者の募集は締め切っている。
 牡丹焚火かその傍題を季語とした作品を募集する、「牡丹焚火俳句大会」も合わせて行う。投句者には作品集を送付し、優秀作品には桔槹吟社から賞品を贈る。
 投句料は2句1組1人1000円。当日投句は6時10分まで会場で受け付ける。郵送投句は19日締め切り。詳しくは市文化振興課(℡ 0248-88-9172 )か市公式HPまで。