車いすバスケに挑戦 須賀川一中 日本代表の藤本怜央選手ら迎え


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    車いすバスケに挑戦する生徒たち

 須賀川一中のアスリート教室は5日、車いすバスケットボール日本代表の藤本怜央選手ら4人を講師に迎え、2年生約80人が同競技に挑戦し、ドリブルやシュートの難しさ、プロ選手のアスリートとしてのすごさなど体感し、共生社会に理解を深めた。
 県が「スポーツからはじめる共生社会実現プロジェクト」で実施する出前講座の一環で、障がい者スポーツをきっかけに一人ひとりの希望を叶え誰もが活躍できる社会や、多様性を理解し互いに尊重し合える共生社会の実現に向け実施した。
 講師は藤本選手が所属する宮城MAXの佐藤涼選手、長峯慎哉選手、県内チームであるチームEARTHの加藤寿幸さんを迎えた。
 藤本選手は競技用車いすと生活用車いすの違いや一般的なバスケットボールとのルールの違いなど解説し、「車いすバスケは障がいがある人だけでなく、長峯選手のように健常者の選手もおり、障がいの有無に関わらずできるスポーツ。障がいを持っていることは必ずしもハンデじゃない。今日は皆さんにも競技を体験してもらうが、(障がいを持つ)僕たちのほうが上手い。競技の純粋な楽しさや難しさ、感動を感じてもらいたい。そのためにも全力で取り組んでほしい」と述べた。
 生徒たちは競技用の車いすに乗り、体育館を一周しながら走り方やシュートの仕方など学んだ。シュートはボールがゴールに届かないことがほとんどで、上手に決まると学年全体で大盛り上がりしていた。
 後半は5対5のチーム戦を行い、選手らのサポートを受けながらパスやドリブルでボールをゴール下まで運び、果敢にシュートに挑戦していた。
 参加した吉田司さんは「こんなに腕がパンパンになる大変なスポーツなんだとわかりました。テレビで見ていたときは『足をなくして大変だな』『すごいな』と人ごとのように感じていましたが、選手を間近で見て、どれだけ努力したんだろうと驚き、人として尊敬できると感じました」と目を輝かせていた。