県感染情報センターは2024年第49週(12月2日から8日)の県感染症発生動向調査週報を発行した。首都圏を中心として全国に広がる伝染性紅斑(りんご病)が県中管内でも定点医療機関5カ所で5件(前週比4件増)報告され、流行の目安となる1定点あたりの報告数1件を超えた。
りんご病は小児を中心にみられる流行性の発しん性の病気で、約10~20日の潜伏期間の後、微熱や風邪の症状などがみられ、両頬に鮮明な赤い発しんが現れる。成人では関節痛を伴う関節炎や頭痛などが出ることもある。
これまで感染したことがない女性が妊娠中に感染した場合、胎児に大きな影響を及ぼす可能性があるため、疑わしい症状がある場合は医療機関に相談するのが望ましい。
感染経路は飛沫感染や接触感染で、手洗いやマスクの着用など基本的な感染対策が有効となる。
このほか管内での感染症状況としてインフルエンザは定点医療機関9カ所で175件(前週比77件増)報告され、感染がさらに広がっている。県内全体でも定点82カ所で810件(同286件増)と増加している。
須賀川・岩瀬管内の教育委員会によると12日現在、小中学校で学級閉鎖は発生していない。一部学校では拡大防止のため部活動を休止するなど予防策を講じている。
新型コロナは県中管内9カ所で31件(同13件増)、県内全体は310件(同11件増)で微増している。
県中管内はこのほか、A郡溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病が小流行している。